「What this nobody has in his heart. ゴッホ好きなら観なきゃ損」ゴッホ 最期の手紙 アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
What this nobody has in his heart. ゴッホ好きなら観なきゃ損
ゴッホの絵はスゴい。いや、ホントにスゴいんです。実際に展示会等で作品を観ると本やネットではわからない迫力があります。初めてゴッホの作品を生で観たときには、まぁ正直圧倒されましたよね。自分の貧困なボキャブラリーでは表現できない、心を鷲掴みされる感じで。心に響いてきます。あまり好きな言い方ではないのですが、どんなにインターネットが発達しても「実際に観なきゃわからない物」が、そこにはあるんですよね。ぶっちゃげ絵画ってキャンパスに絵具を塗ってあるだけの代物なんですよ。でも、それに魅了され感動を覚える。だからアートって面白い。
そして今作品はそんなゴッホの絵を基にして、ゴッホの最期に迫っています。この映画を作ろうと考えた人は狂ってるなぁ。もちろんいい意味で。良くここまでの物作ろうと考え、それを実現させたもんです。ゴッホっぽい絵がぬるぬる動く画面は新鮮でした。話もゴッホの死の陰謀設を含ませながら、よくまとまっていたと思います。
医者の娘のマルグリット、声を聴いて「もしかして?」っと思ったらやっぱりシアーシャ・ローナンでした。声に特徴ありますよね。ちなみにエド・シーランのPV「Galway Girl」に出ている彼女はメチャメチャキュートです。医者のガシェ役はドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のブロン役のジェローム・フリン。こちらは見た目でわかったのですが、ジェローム・フリンって本当にガシェ医師の絵に似ています。
でも折角こだわってるなら全編フランス語で作って欲しかったですね。オランダ人で、南仏ではフランス語を喋っていたであろうゴッホが流暢に英語を話すと何処かしら違和感があります。
それにしても「Loving Vincent」という原題が表すようにゴッホへの愛情溢れる作品でした。油絵アニメという他では見られない手法と共に観て良かった一作です。