「子供だまし」映画ドラえもん のび太の宝島 あすてりおんさんの映画レビュー(感想・評価)
子供だまし
子供たちにせがまれて何十年ぶりかにドラえもんの最新作映画を見に行った。私が映画館で最後にみたドラえもん映画は『のび太の小宇宙戦争』で、今でも強く印象に残っているくらい楽しんだ記憶があり、今回の『のび太の宝島』も楽しみにしていた。
しかしながら、映画が始まってすぐ、これがドラえもんの映画?と憤りを感じて席を立ちたくなったのだが、隣では6歳と3歳の息子が見ていたので我慢して最後までみた。
映画が終わって、ドラえもんが「映画は面白かった〜?」と聞いてくるのだが、3歳の息子は画面に向かって「うん!!」と答えていた。6歳の息子は映画館を出てから「面白かった?」と聞くと「ん〜、うん…」という感じであった。
つまり、3歳ならば素直に楽しめる。いろいろ話の内容がわかり出す6歳には微妙。大人は(少なくとも自分は)、全く楽しめない。つまりは子供だまし、という感想。
なぜ憤りを感じたのかは、あげればきりがないが、一番は脚本だろう。子供向けの映画であれ、作品をつくるのであれば、きちんと細かく世界の設定はすべきだ。設定の裏付けがないから、キャラクターに深みがなく感情移入できないし、全体的に薄っぺらくなる。
かつてのドラえもん映画に感じた感動は全くなく、腹立ちと残念な気持ちでいっぱいである。
もっと本気で作って欲しいと切に願う。
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