「2回目鑑賞以降で評価が変わりました」リズと青い鳥 シャンゼリゼさんの映画レビュー(感想・評価)
2回目鑑賞以降で評価が変わりました
現時点で8回鑑賞しております。
1回目は殆ど意味が分からずに終了。
気分を悪くされたら申し訳ありません、百合アニメか?と思った位でした。
前回のユーフォ劇場版が久美子が思いを
言葉や行動でストレートに表現するタイプ
対象が先輩への憧憬で有った事から伝わり易かったのかも知れません。
リズは同性の同級生への好意、みぞれも感情を表に出すタイプではなく、希美は逆にはぐらかす・風に流す様なタイプで伝わり難いのかも知れません。
2回目鑑賞時に第三楽章タイトルの「愛ゆえの決断」、新山先生の言葉でどちらがリズでどちらが青い鳥かに二人が気付き口の動きだけがインサートされ青い鳥が羽ばたくシーン
私はここでこの映画の伝えたいものがわかった様な気がします。山田監督は、この手の表現が本当に素晴らしい。
この後はエンドロール迄涙が止まりませんでした。
最初はみぞれが主人公なの?と思っていたのですが鑑賞を重ねるに連れ希美の物語なのかな?と思ったりもしています。
希美と同じ音大を受けるというみぞれ、この時点で希美は自分が「リズ」なのかなと思い始めこのままでは行けないと思いつつも
後輩をプールに誘ったり新山先生からアドバイスを受けるみぞれが自分から離れて行ってしまうのでは無いかと葛藤しつつ…
最後の大好きのハグの後の「みぞれのオーボエが好き」もみぞれの激情に対し冷たい様に感じますが「音楽を続けてね」なのでしょうね。みぞれを吹奏楽部に誘った時の事をハッキリと覚えていないと言いつつも一人で廊下を歩くシーンではキチンと回想していますしね。藤棚のシーンで「神様、どうして私に籠の開け方を教えたのですか」と言うのも希美ですしね。
観る度に何か新しい発見の有る映画です。
他の方のレビューにも有ります様に息吹とか
些細な音にもこだわって観ると良いと思います。劇場では真ん中の席に拘らず今回は右寄、次回は左寄と位置を変えて観ると聞こえなかった音が聞こえたりすると思います。
一度自分には合わないと思った方も見方を変えて再度鑑賞して頂きたいと思います。
長々と拙いレビューで失礼致しました。
今時の子の久美子に恥ずかしいセリフを言わせる製作陣はドSだなあと思ったものでしたが、みぞれの成長をじっと見守る今作は、製作陣はドMだなあと浅はかな感想を抱いてしまいました。