「主人公が天才である、切ない理由。」ベイビー・ドライバー DEPO LABOさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公が天才である、切ない理由。
・なぜ主人公は天才的なドライバーなのかという理由が切ない。
・両親の事故死で生きていくために、車上荒らしで生計たててたところ、ヤクザの車を荒らしちゃって、弱みにつけこまれて徹底的に利用されまくる。
・利用されまくってるうちに、天才的なドライビングスキルが身についた。
・この不幸出発のシナリオ設定が、マーベル風味
・里親おじさんの「グッドラック」が泣ける。
・ベイビーと名乗る理由も切ない
・母がベイビーと呼んでくれていたから
・母がくれた初期型ipod
(ipodの丸いとこってあんな綺麗にバコーンって取れるんだなあ)
・世の音楽は、「ベイビー」という歌詞がついたものが多いから、そういう音楽を聴くたびに母に呼びかけられた感覚を呼び起こしている
・音楽を聴くのは耳鳴りから逃れるためってのもあるけど、逃げ場のない現実から逃避するためでもあるし、母の存在を感じるためでもあるっていうのが切ない
・いつまで経っても初期型の形式のipodを使ってるのが粋。
(メルカリとかで中古のやつ買ってんだろうなあ)
・こういう切なくて粋な要素がふんだんに盛り込まれてるから、ただ単にカーアクションがすごいっていうだけにとどまらない魅力がある。
・諸悪の根源でもあるヤクザと主人公との父子的な不思議な絆も切なさがある。
(ヤクザの死に方がバチコーン行き過ぎてたのには笑っちゃったけど)
・ヤクザの、子供に悪事を習得させるスキル高すぎだけど
・映像と音楽とのシンクロは、事前にどの楽曲を使うのか決めてないと難しいから、かなり緻密に組み上げられてるし、音楽愛が溢れてる
・カードライブと音楽っていう、誰もが体験したことがある普遍的な要素からよくここまで膨らませられたもんだ!