丸
劇場公開日 2017年7月8日
解説
平凡な日常に突如現れた謎の球体が巻き起こす奇妙な出来事を、独特のユーモアタッチで描いたSFミステリー。ある朝、無職の鈴木鉄男とその彼女は、寝室で宙に浮かぶおかしな球体と遭遇し、2人は球体が視界に入ったその瞬間の姿勢で静止してしまう。そんな状況になっていることも知らず、鉄男の部屋にやってきて自身のリストラを告白し始めた父親も静止。不審に思った家族が警察に通報するが、かけつけた警察官までも球体によって静止してしまう。警察はリストラを苦にした父親による篭城と断定するが、警察発表を覆す証拠をつかんだ記者の出口の登場により、事態はますます混乱の様相を呈することとなる。監督は本作が長編デビュー作となる鈴木洋平。
2014年製作/89分/日本
配給:マグネタイズ
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2017年8月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
この映画を観た人の前には、謎が放り出される。
「丸」とはなんだったのか、鉄男のなかで何が起きたのか。
しかし、この謎は問いかけではなく、圧倒的な答えであるように感じた。
こんなことを言っていいのか分からないが、私のなかでは問題作である。
それは悪い意味ではなく、この映画によって感情を強く揺さぶられたからだ。
何か飲み込めないものが、それでも不快ではなく、体のなかに残る映画だった。
脳内に異物を取り入れたいときに、おすすめの映画です。
2017年7月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
と、舞台挨拶で監督が言っていた。
ズレが生じるから、断層ができる。
なるほど。
家族が丸に巻き込まれたら…と想像するだけで疲れる。
母ちゃんのおかげで、鈴木家の未来が明るく感じらて、救われた。
丸は、鉄男なんじゃないかなと思った。
ネタバレ! クリックして本文を読む
丸とは何か?
憤りを覚えること幾数年。
鬱憤は怒りへ変わり、ひたすら孤独へとおいこまれる。
日常に現れる何気ない物体が、何かのヒントをくれて、すべての流れをひっくり返してくれることを希望する…
そんな悶々とした思いをかかえ、無駄な闘いをしている人はぜひ、この丸という映画を観て、人生という残酷な運命を笑い飛ばしながらエネルギーを貰って下さい。
静止してるのか動き出したのか、哀しい現実を闘うには、あまりにも残酷で不条理な現実世界を笑い飛ばすに充分に細やかな表現と尋常じゃない作者の気合いがこの映画には詰まっています!
この監督は鬼才であり、とても善良な人間だと私は感じました。
この作品を機にまた鬱屈した気持ちで人生が支配されるような人にエネルギーを与えるような作品を作ってください。
私は笑えました。
丸をみて静止しているところまでは良いけれど、その後の展開はぐだぐだ、だらだら、ぶれぶれだし面白味がない。
ドタバタでもシュールでもベタでも外しでも、ちゃんとやり切ってくれないと。
アイデアは良かったけど、脚本も演出も演技も残念。テンポも悪いし89分は長過ぎて苦痛だった。
すべての映画レビューを見る(全4件)