「タイトルなし(ネタバレ)」散り椿 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
☆☆☆★★
木村《ワガママ》大作おじいちゃんの、俺様&岡田准一の「僕、何でもやっちゃいますからね!」映画。 原作は未読。
画の美しさは、今年公開された日本映画の中でも最高峰と言って良く。時代劇として、派手な殺陣等は有るには有るが。自分にとって大事な人を想う人間が多く登場し。終始、人間の内面描く…。
…のだが!
最初から最後まで平板なまま映画は終了する。
その深みの無さは恐ろしい程だ(ー ー;)
画面を見つめながら、「これは一体どうしてなのだろう?」…と、考えてしまった。
明確な答えは分からないのだけれど。おそらくは登場人物の多くに《喜怒哀楽》が無いからなのかな〜!…と、少しばかり思っている。
特に主演の岡田准一。
例外的に『海賊とよばれた男』は素晴らしかったものの。それ以外の作品は、どれを取って見ても同じ顔だ!
総じてジャニーズ系の俳優は、全て顔が一つしかない。演技に引き出しが無さすぎる気がする。
でも岡田准一には、少なくとも演技力は有ると思う。それなのに演技に深みを感じられ無い。
これは多分、彼の演技の質は《喜怒哀楽》と言うよりも、【喜怒怒哀哀哀哀哀哀楽】と言う演技の質に近いからではないだろうか?
観ていても、此方の感情移入を拒否されてしまうのだ!
思えば、中村錦之助時代劇には。錦ちゃんの《喜怒哀楽》の演技の素晴らしさに溢れていたなあ〜(´-`)シミジミ
錦ちゃんが喜べば嬉しくなり。
錦ちゃんが怒りに震えれば(心の中で)「そうだ!」…と叫び。
錦ちゃんが泣けばこちらも泣き。
錦ちゃんが笑えばこちらも笑う。
その深みの有る演技には、心を揺さぶられたものです。(リアルタイムでの中村錦之助時代は知らず。萬屋になってからしか知りませんが💧)
…あれ?俺、何で中村錦之助を語ってるんだ(ー ー;)
まあ、それくらい何も感情が湧いて来ない作品だったんですよね〜(-.-;)
2018年10月5日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン9