「緊張感が伝わる殺陣!」散り椿 しんかいぎょさんの映画レビュー(感想・評価)
緊張感が伝わる殺陣!
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映画館で見なければと行ってきました。
序盤、雪で見づらい画面での殺陣が始まる。画面が汚いという事ではなくて、動きそのものに注目することになる。
速い。
ストーリー自体は普遍的。主人公の瓜生が亡き妻との約束を胸に、しかし辛い思いを胸に隠しながらそれでも生きる姿に男の辛さがよく現れていた。
全体通して丁寧に作られているのがよかった。各人物の立ち位置や背景も、よく整理されたうえで描かれているのがよく分かった。
テンポは人によっては冗長に感じるかもしれない。でもおかげで頭を整理しながら見ることが出来て良かった。
私は主演の岡田准一のことはよく知らない。けどあれだけ、速く、そして見るものに緊張感の伝わる殺陣を出来るというのは凄いと思った。最後、雨の中複数人を立て続けに切り倒すシーンは屈指の名シーンだと思う。
またその意味では、直前に采女に手紙を見せてもらって、瓜生の気持ちが氷解していって涙を流すのも、見ている側にジンワリと温かな気持ちが生まれる、そんな名演技だったと思う。全体的に見て、眼が雄弁に気持ちを表現していたように思う。
あと内容に直接関係ないが、最後の殺陣のシーン、杉並木の場所って監督デビュー作の『剱岳』でも使われた場所ではなかっただろうか?エンドクレジットでも富山県と出ていたので、そうではないかと思っている(笑)
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