素敵なダイナマイトスキャンダルのレビュー・感想・評価
全6件を表示
R15+ 1984年いきなり前貼り
僕の場合はお母さんが爆発でした!
でオープニング
1955年
ダイナマイトで心中
結核のお母さん
1988年ぐらいまでの末井昭の半生
80年代の猥雑な感じは出とるけど
最後の方がようわからんように
再婚する前でおわってるわけね
タイトルの著書を読んだほうがいいのかも
「万引きしたら親父に言うぞ(店主)」
映画「素敵なダイナマイトスキャンダル」(冨永昌敬監督)から。
久しぶりに、文字にできないメモが溢れた。(汗)
まだインターネットの写真投稿や動画配信のない時代、
男たちが女性の裸を目にするのは「エロ本」と呼ばれる雑誌、
それを本屋で立ち読みするのにも、ドキドキだった頃の話。
そういえば、エロ本の万引きが多くて困る、という話を、
書店の店主から耳にしたことがある。
そんなことを思い出していたら、なんと冒頭にそのシーン。
書店内に貼られた「万引き防止のメッセージ」3連発。
「万引きしたら親父に言うぞ(店主)」
「万引きしたら警察に突き出すぞ(店主)」
「万引きすると地獄に落ちるぞ(店主)」
いかにも、段々厳しくなるような気がするが、
実は、一番怖いのは「親父に言うぞ」(笑)
それにしても、メモしたフレーズを文字にできないなんて。
P.S.(大丈夫そうなのだけ、記録しておきたい)
・革命的デザインはキャバレーにあったのです (蒲田ハワイ)
・「おしんこ祭り」のチラシ作ってよ
・エロ雑誌は、男たちの幻想によりなりたっている
・「芸術」という言葉が女の子を脱がせるための殺し文句
・エロ雑誌とは、パンツの中の愛についての永久予告編
どう位置付けたらいいのだか。
これを面白いとも面白くないとも言えない、というのが正直な感想です。
末井昭氏のことは、「離婚」というコラム?エッセイをネットで読んで知ったのです。
生き様は大嫌いなゲス男さんだけど、そのゲスが後悔混じりの内省をしている様にちょっときゅんとしたのです。
で、楽しげな女装写真も相まって、映画楽しみにしていたのです。
ダイナマイト心中をしたお母さん(尾野真千子)よかったです。浮世の人ではないような様が、すごくグッと来ましてね。
また、柄本佑も良くてね。
なんですけども、頑張って口説いた奥さんほっぽって若い女にうつつを抜かし続ける日々を肯定している様に感じてね、映画の語り口としてね。いい気持ちはしなかったわけです。
だもんで断片ではいいと思うことがいろいろあったけど、全体としてはいいと思えないというか。
そんな感じでした。
昭和風俗時代考証モノ
この鑑賞の前に、川崎市民ミュージアムでみうらじゅんの個展を鑑賞した。自分の青春時代だった昭和というものに、その頃の大人達、しかも特殊なポジションにいた人達のその頃の拗らせ方、馬鹿馬鹿しさ、正直さ、小狡さみたいなものをこの平成も後半になる時にまるで懺悔というか開き直りのような感覚で公表する意味合いを唯、戸惑いを覚えずにはいられなかった。この大人達のおもちゃ、もっと言えば奴隷のような状況に置かれていた学生時代にいた自分は、せっせと此方のためになけなしの小遣いを上納していたのだと思うと・・・
まぁ、恨み節程ではないのだが、そんな自己卑下的なセンチメンタリズム溢れる作品としてまとめている。
しかし、はっきり言って原作者である末井昭氏の心の葛藤や機微がきちんと作品に滲み出ているかと言えば、疑問を持たざるを得ない。なので、軽く昭和を触ってみました的軽薄さが空気として流れてしまっているのは残念である。彼に振り回される前田敦子分する奥さんや、精神的病に陥った愛人、仕事を通じて信頼を得た友人、その他周りの人達の気持ちもそんなに吐露をしてるわけでもなく、起こった出来事を淡々と繋げていく、自分史をみせられている帰来を感じる。そこに、自分の母親のダイナマイト心中を無理に結びつけようとするから、その関連性が自分の中でさっぱり結びつかず、却って邪魔なエピソードを差し込んでくるモノとして捉えてしまう。波乱な人生史を、数々のエピソードを差し込むことで彩りを加えているのだろうが、まるで調和が取れていない。
末井氏本人が自称天才編集者を宣伝しているような何ともエグミの強いシーンの連続で少々キツい面も露呈される。
例えば、ヌード雑誌が発禁になり、その後に不死鳥のように復活したパチンコ雑誌への転身も、あんなサラリとパチンコしているシーンだけで語られると、深みが丸っきり感じ取れない。『ふーん、そんなことがあったんだ・・・』的な、心に引っかからないテイストに少々の落胆を感じたのが正直なところ。小道具やセットの細かい時代考証も大事なのだろうが、それよりももっとこの稀代の編集者が時代とセックスをしたときの感情の発露を表にさらけ出して欲しかったと思うのは自分だけだろうか・・・何とも中途半端に仕上がってしまった感が否めない作品である。
全6件を表示