RAW 少女のめざめのレビュー・感想・評価
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自分の中の「人でなし」との戦い
RAW @ TOHOシネマズ六本木ヒルズ
上映中、特に後半は極度の緊張状態。
アメリカや日本の映画は残虐シーンの前に「来るぞ来るぞ…」って演出があるけど、ヨーロッパ映画はフラットな状態から唐突にとんでもないシーンが来る。
だから気持ちが休まる時がなくて、上映後はフラフラに。そして全く食欲が湧かない!
「少女が大人になる過程で、人の肉が食いたい衝動が抑えられなくなる」っていう設定だけでも充分キツいのに、彼女が入る獣医学校がめちゃくちゃクレイジー。
クレイジーに感化されて、少女がどんどんクレイジーになって、もう何がなんだか……
それとももしかして、ヨーロッパの学校ってこれが普通なの……?
「映画祭では失神者続出、客席にエチケット袋が用意された」みたいな話も知った上で観に行ったんだけど、なんでこんな映画をわざわざ六本木まで1800円出して観てるんだろう……みたいな気持ちに。
なんだけど、観てしばらく経つと、違った感想も湧いてきた。
学校の食堂で、彼女は「猿もレイプされれば人間と同じように深く傷つくはず」と言っていた。
普通、人は「人」と「人以外のもの」の間に強力な線を引く。
だけど彼女は違う。
人、猿、犬、馬、牛、豚、鳥
彼女の中でこれらはシームレスに繋がっていて、「肉」というものを体内に入れたが最後、そのまま人肉までたどり着いてしまう。
「血液型による性格占い」なんてものに信憑性があるかは分からないが、思想と体質もどこかで結びついているものなんだろう。
でも、カマキリは交尾後にメスがオスを食べるというが、人間は人を食べると「人でなし」になる。
彼女の「大人への階段」は、自分の中にある「人でなし」を自覚しつつ、世間と折り合いをつけて生きていくことだ。
そんな中で、少女は恋をする。
あの男に恋をして(もしかしたら初恋かもしれない)、彼と愛し合いたくて、と同時に食べたくてしょうがなくなる。
そして彼との初めてのセックス。
その興奮と快感の中で、食べたい気持ちが抑えられなくて、でも愛する人を傷つけたくない…という葛藤の果てに、彼女は自分の腕を千切れるほど強く噛む。
なんて切ない行為だろう。
冒頭のシーンの女性は、姉妹の母親が若かった頃だろうか。
ジュスティーヌの後日譚だとは思いたくない。
お腹空いた
期待して鑑賞したが、単館映画の様だった。
最初、厳格な親の様子を描きつつ、車のボンネットにストッキングを履いた足を投げ出す母親の態度の悪さが気になる。
最後まで見て、あぁ、と思う。
たまたまだとは思うが、同じ空間で鑑賞してる女は、おばさんの私1人。
見終わった時間が夕食時、お腹が鳴る。
でも、見たくて見たくて堪らなかったから、
見れて満足。
話は嫌だが作品としては一級品
斬新でスタイリッシュなサイコスリラーといった印象。これまでにないストーリーを武器に、徹底的に映像にこだわり抜いている感じが非常に評価できる。嫌悪感を催す演出や展開が随所に見られるけれど、目を離すことができないエログロ映像を見事に構築して、嫌な話だなと思いつつも終始画面を凝視していたような気がする。
好き嫌いはあるかもしれないけれど、とにかくこの創造性は称賛に値するのではなかろうか。
昭和の40年代の邦画をおもい出させるけど
画像を落としたのは演出上に意図的?全編要するにイカれた姉妹 日本でもありがちな大学生の破天荒な日常生活を描いた作品 こんなの見てたら次ぐ付く大学なんで行かなくて良かったです!!!
一周回ってデート向き
ショッキングな内容の筈が、サービス精神が旺盛でずっと観ていたかったです。なんといっても姉妹愛が美しい。
常に観客を驚かせようとしていて、せっかく万人を引き込ませる演出なのに、やってることはドマイナー。もう君の膵臓を食べるどころの騒ぎじゃない。
主人公の場合は特殊性癖でしたが、「自分の中に眠る何か」という、成長の過程で誰もが直面する問題に誠実に挑んだ本作。高校生の内に出会えて良かった気がします。
その悪夢に終わりはあるのだろうか。その誘惑に主人公が勝てる日は来るのか。よくある、主人公の成長前と成長後ではなく、その中間である芽生えと葛藤がスリリングに描かれており、一見救いようのないもどかしさも見所です。
グロテスクシーンや性描写は、女性監督ならではの(?)夢のある綺麗なものに留まっています。興奮して鼻血を出すという独特な表現は日本の影響かな?
今年いちばん笑った
他人の悲劇は喜劇だ。
画面で起こることは悲惨で痛々しいが、端々にフランス流のブラックユーモアが溢れており、爆笑。
ラース・フォン・トリアーの世界にファレリー兄弟映画の登場人物が迷い込んだような感じ?
面白かった
舞台が大学の学生寮っぽく、主人公はてっきり18歳という設定だと思った見てたが、見終わってから16歳と知った。
ストーリー的には不親切で、よく分からないシーンもあるのだが、個々の映像からダイレクトにいろいろな身体感覚が呼び覚まされるよう演出が徹底されており、途中で飽きることなく楽しめた(短いからというのもあるが)。
そして最後、唐突なお父さんのくだりに大いなるドラマを感じた。全体的には暗い、冷めたタッチのマンガを読んでいるかのような気分で観ていたが、ここで「いや、これも映画ですから!」と言われたような気がして、後味としてはなかなか良かった。
鑑賞に注意!想像と違うある意味衝撃作
本作品、当初、青春映画であり、カニバル的に要素があるような雰囲気が有ったので、食べてしまう程相手を好きになるちょっと屈折した青春恋愛映画なのかと思っていましたが、これがまるで想像と違い・・・・・ある意味大変に衝撃作で、これから見られる方は、鑑賞に注意が必要かもしれません。
しかし、よくこの手の題材で映画を撮ったな、ある意味、怖い映画ですが、しかし、ホラーと言うとちょっとされともニュアンスが違うかな・・・・
サイコサスペンスとでも言った方が良いのか・・・・
また、本当なのか、フランスの学校ってあんな感じなのか、映画用に作ったのか、色々な意味で衝撃があります。
監督も主演も本作品がデビューらしいですが、ある意味凄いな・・・・
ある意味インディパワーも感じるし、内容は関心したくないし、何か複雑です。
映画を見終わった後も複雑で何とも言い難い・・・・
ちょっとHな作品を期待している人がいるのなら、見るのを止めた方が良いかな・・・
上映中
PS
しかし、本作品、隣が、いい歳したおっさんだったけど、バケツいっぱいのポップコーンを持って、上映中、「くちゃくちゃ」音をたてて食べて、やっと食べ終わったと思うと、マスクをとったりつけたり、馬鹿じゃないの・・・お前のお蔭で映画に集中出来ないよ・・・・
いい歳したおっさんが、ポップコーンなんか食って映画見てるんじゃないよ、みっともない・・・・
こんな日本の猿と映画を見るのが辛いよな・・・・
歴史に残る問題作
やばい。やばすぎる。もはや意味がわからないほどのやばさ。鑑賞中はただただ怖くて、目の前のスクリーンに釘付けになりながらもビビってた。
冒頭、ある人が歩いてくる。車が避ける。木にぶつかる。人が窓ガラスに近づく。もうこれだけで怖い。そこからのスクリーンいっぱいに映し出される「RAW」の文字。胸のソワソワが止まらない。その後の主人公の説明や置かれた状況などは3分で説明を済ませ、異様な世界に引きずり込む。
色鮮やかな視覚描写と音の使い方が見事すぎる。狂気の世界を如実に表し、恐怖を表すだけではなく、明らかに観客を映画の世界に引きずり込もうとしている。赤、青、緑、黄などの鮮明な色がとても印象的。アート作品として素晴らしい出来。
ワッ!というような驚きとじりじりくる怖さが混在していて気が休まらず90分でも長いと感じたほどの作品だが、正真正銘の歴史に残る問題作であることは間違いないので、ぜひ見て欲しい。
RAW~少女のめざめ~
2018年13本目の劇場鑑賞。
カニバリズムを少女の性の目覚めのメタファーとして描き世界的にセンセーショナルな話題を集めた異色の青春ホラー。
ベジタリアンの少女が自らの内に秘められた本性に目覚め、
人肉への渇望と禁忌に対する抵抗のはざまで葛藤を深めていく姿を、
過激な描写を織り交ぜつつスタイリッシュなタッチで描き出す。
本作は人が人を喰らうカニバリズムを扱いながらも、
グロテスクな描写といった生々しい映像ではなく、
スタイリッシュで繊細な映像美で見せるアートホラーでした。
主人公のジュスティーヌが、
初めて外の世界に触れて文字通り一皮むける成長物語であり、
大人になるために誰もが通る道をカニバルで表現した異色の青春物語。
思っていたほどグロくはなかったが、
ジュスティーヌとアレックス姉妹はとても美しかった。
人肉以外は食べたらあかん。
JPEGは社会のルール
監督・#ジュリアデュクルノー
出演・#ギャランスマリリエ
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失神者まで出たと言われるフランス人女性監督の話題作.
★★★★★
最高ですね。エキセントリックで美しく、ホラーで悪趣味な青春肉食系コメディだ.
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RAW、意味は生とか未加工、写真のデータにも使われている
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ストーリーはカニバリズムという人肉を食べる少女の成長の物語なんです。
R15だったかな?ショッキングな映像は15歳では確かにトラウマ映画化してもおかしくないかも
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人肉食うて、共感出来なさそうな話なんだけど、これつまりLGBT含め"性癖の話"です。ない?誰にも言いにくい性癖。大小あれど、思春期で自分大丈夫かなって多くの人が通るんじゃないかな??癖の強い僕にはよくわかるね。綺麗にいうと性愛か。
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一般に"RAW"はデジカメで撮影して、まだ画像にする前の写真のデータ。カメラによってシステムが違う膨大なRAWデータを間引いて圧縮して、互換性を高めないとパソコンとかで見られない。それがパソコンの画像にあるJPEGです。当然変換によりデータは劣化します。
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つまり人間も一般社会に出る、人前に出る時はJPEGなんだよ。JPEGをさらに加工して、汎用性高めて出て行くんだよ。社会のルールに従って。
RAWとJPEGでは色調が桁違い。
RAWは"人前に出ていない"の心の中。そのままさらけ出したら手に余るが、醜くさも、美しさも、桁違いの大切なもの。深いね😌
写真、カメラ、映像が好きな方は是非🤘
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ま、そんなことより演出が素晴らしかった。映像、音楽は共にシーンに合わせてコントラストが強いハッキリと明確にした印象、少女の劇的な心の動きにハラハラ。
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さりげなく散りばめられた会話の中身が後に響いて来るあたりはうまい演出。
少女が初めは目が離れていてシカ系の"草食"の顔なんです。物語が展開するにしたがって、目が真ん中に寄ってきてまさしく"肉食動物"の顔になる。このあたりも👍
あと裸が美しい😍
うぎゃー
ホラー好きで、わりとグロもエロも大丈夫な方だと自分では思っていたのですが、この映画はエグかったです!
まあ別に失神するほどではないけれど、身近に精神を病んでる系の子がいるもので、「うわー、あの子がみたらやばいな」と思って見ていました。
精神的におかしくなっている人のつらさ、モノの見え方などが想像できて、当事者ではなく(精神疾患を抱える友人を)見守る立場の私としては勉強になった部分はあるけど・・・撮り方もなかなかおもしろかったです。体をかきむしっているところとか、、
しかしこんなに荒んだ大学って本当にあるのでしょうか?
「先輩として自分たちがやられてきたことを後輩にやっているだけ」という感じでしたが、こんなにひどいことするもんなの?海外ってコワー!って、思ってしまいました。
先輩の洗礼としてこんなことやってるなら、そっちの方がホラーや~って思いました。
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