RAW 少女のめざめのレビュー・感想・評価
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一周回ってデート向き
ショッキングな内容の筈が、サービス精神が旺盛でずっと観ていたかったです。なんといっても姉妹愛が美しい。
常に観客を驚かせようとしていて、せっかく万人を引き込ませる演出なのに、やってることはドマイナー。もう君の膵臓を食べるどころの騒ぎじゃない。
主人公の場合は特殊性癖でしたが、「自分の中に眠る何か」という、成長の過程で誰もが直面する問題に誠実に挑んだ本作。高校生の内に出会えて良かった気がします。
その悪夢に終わりはあるのだろうか。その誘惑に主人公が勝てる日は来るのか。よくある、主人公の成長前と成長後ではなく、その中間である芽生えと葛藤がスリリングに描かれており、一見救いようのないもどかしさも見所です。
グロテスクシーンや性描写は、女性監督ならではの(?)夢のある綺麗なものに留まっています。興奮して鼻血を出すという独特な表現は日本の影響かな?
今年いちばん笑った
他人の悲劇は喜劇だ。
画面で起こることは悲惨で痛々しいが、端々にフランス流のブラックユーモアが溢れており、爆笑。
ラース・フォン・トリアーの世界にファレリー兄弟映画の登場人物が迷い込んだような感じ?
面白かった
舞台が大学の学生寮っぽく、主人公はてっきり18歳という設定だと思った見てたが、見終わってから16歳と知った。
ストーリー的には不親切で、よく分からないシーンもあるのだが、個々の映像からダイレクトにいろいろな身体感覚が呼び覚まされるよう演出が徹底されており、途中で飽きることなく楽しめた(短いからというのもあるが)。
そして最後、唐突なお父さんのくだりに大いなるドラマを感じた。全体的には暗い、冷めたタッチのマンガを読んでいるかのような気分で観ていたが、ここで「いや、これも映画ですから!」と言われたような気がして、後味としてはなかなか良かった。
お前は解決法をみつけて欲しい
『東京喰種』のようなシチュエーションかと思ったのだが、あちらはあくまで人間じゃない種族が人間を喰う話。こちらはあくまでも『カリバニズム』の話であり、所謂フランス産ダークファンタジーである。多分にクールjapanに影響された部分もあるのかも知れないが。。。
でも、作品としては綺麗に纏まっている。作品冒頭からきちんと伏線を張り、キチンと回収をこなしているところ、姉の台詞で片腕がない男の話をしていたこと、そしてラストのオチが遺伝だというのも含めて、昨今の投げっぱなしにない姿勢に意気に感じる内容である。
人肉を食べるという行為とセックスのそれを同一視してしまう精神構造の様やエピソードをスピーディーに展開していくプロットは好意を持てる。只、引っかかる点は、時間経過をもう少し工夫して欲しかった。でないとシーンの繋ぎ目の整合性が分からなくなってしまうからである。裸や下着姿のシーンが多い為、服の違いで日数経過を感じ取ることが困難だし、こういうところの工夫があるともっと作品に入り込みやすくなるのではないだろうか。
獣医学部のあの学風は、日本でもあるのだろう。例えば体育会系とか・・・それにしても親も同じ所を卒業してるのだから、こうなることを敢えて積極的に子供に勧めていたのだろうかと思ったりするのだけど、あれは気の強い母親の曲がった帰属意識なのだろうね。父親は一刻も早く大学から離れたかったから直ぐに次女を置いて帰ってしまったしね。
まぁ、それにしてもああいう大学のあのノリには絶対ついて行けない自分とすれば、もしあの場所で主人公と同じような目にあったら、気が狂うかも知れない。人食いより、よっぽどあの大学の方が自分にとって恐怖を感じた作品であった。
鑑賞に注意!想像と違うある意味衝撃作
本作品、当初、青春映画であり、カニバル的に要素があるような雰囲気が有ったので、食べてしまう程相手を好きになるちょっと屈折した青春恋愛映画なのかと思っていましたが、これがまるで想像と違い・・・・・ある意味大変に衝撃作で、これから見られる方は、鑑賞に注意が必要かもしれません。
しかし、よくこの手の題材で映画を撮ったな、ある意味、怖い映画ですが、しかし、ホラーと言うとちょっとされともニュアンスが違うかな・・・・
サイコサスペンスとでも言った方が良いのか・・・・
また、本当なのか、フランスの学校ってあんな感じなのか、映画用に作ったのか、色々な意味で衝撃があります。
監督も主演も本作品がデビューらしいですが、ある意味凄いな・・・・
ある意味インディパワーも感じるし、内容は関心したくないし、何か複雑です。
映画を見終わった後も複雑で何とも言い難い・・・・
ちょっとHな作品を期待している人がいるのなら、見るのを止めた方が良いかな・・・
上映中
PS
しかし、本作品、隣が、いい歳したおっさんだったけど、バケツいっぱいのポップコーンを持って、上映中、「くちゃくちゃ」音をたてて食べて、やっと食べ終わったと思うと、マスクをとったりつけたり、馬鹿じゃないの・・・お前のお蔭で映画に集中出来ないよ・・・・
いい歳したおっさんが、ポップコーンなんか食って映画見てるんじゃないよ、みっともない・・・・
こんな日本の猿と映画を見るのが辛いよな・・・・
歴史に残る問題作
やばい。やばすぎる。もはや意味がわからないほどのやばさ。鑑賞中はただただ怖くて、目の前のスクリーンに釘付けになりながらもビビってた。
冒頭、ある人が歩いてくる。車が避ける。木にぶつかる。人が窓ガラスに近づく。もうこれだけで怖い。そこからのスクリーンいっぱいに映し出される「RAW」の文字。胸のソワソワが止まらない。その後の主人公の説明や置かれた状況などは3分で説明を済ませ、異様な世界に引きずり込む。
色鮮やかな視覚描写と音の使い方が見事すぎる。狂気の世界を如実に表し、恐怖を表すだけではなく、明らかに観客を映画の世界に引きずり込もうとしている。赤、青、緑、黄などの鮮明な色がとても印象的。アート作品として素晴らしい出来。
ワッ!というような驚きとじりじりくる怖さが混在していて気が休まらず90分でも長いと感じたほどの作品だが、正真正銘の歴史に残る問題作であることは間違いないので、ぜひ見て欲しい。
RAW~少女のめざめ~
2018年13本目の劇場鑑賞。
カニバリズムを少女の性の目覚めのメタファーとして描き世界的にセンセーショナルな話題を集めた異色の青春ホラー。
ベジタリアンの少女が自らの内に秘められた本性に目覚め、
人肉への渇望と禁忌に対する抵抗のはざまで葛藤を深めていく姿を、
過激な描写を織り交ぜつつスタイリッシュなタッチで描き出す。
本作は人が人を喰らうカニバリズムを扱いながらも、
グロテスクな描写といった生々しい映像ではなく、
スタイリッシュで繊細な映像美で見せるアートホラーでした。
主人公のジュスティーヌが、
初めて外の世界に触れて文字通り一皮むける成長物語であり、
大人になるために誰もが通る道をカニバルで表現した異色の青春物語。
思っていたほどグロくはなかったが、
ジュスティーヌとアレックス姉妹はとても美しかった。
人肉以外は食べたらあかん。
JPEGは社会のルール
監督・#ジュリアデュクルノー
出演・#ギャランスマリリエ
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失神者まで出たと言われるフランス人女性監督の話題作.
★★★★★
最高ですね。エキセントリックで美しく、ホラーで悪趣味な青春肉食系コメディだ.
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RAW、意味は生とか未加工、写真のデータにも使われている
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ストーリーはカニバリズムという人肉を食べる少女の成長の物語なんです。
R15だったかな?ショッキングな映像は15歳では確かにトラウマ映画化してもおかしくないかも
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人肉食うて、共感出来なさそうな話なんだけど、これつまりLGBT含め"性癖の話"です。ない?誰にも言いにくい性癖。大小あれど、思春期で自分大丈夫かなって多くの人が通るんじゃないかな??癖の強い僕にはよくわかるね。綺麗にいうと性愛か。
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一般に"RAW"はデジカメで撮影して、まだ画像にする前の写真のデータ。カメラによってシステムが違う膨大なRAWデータを間引いて圧縮して、互換性を高めないとパソコンとかで見られない。それがパソコンの画像にあるJPEGです。当然変換によりデータは劣化します。
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つまり人間も一般社会に出る、人前に出る時はJPEGなんだよ。JPEGをさらに加工して、汎用性高めて出て行くんだよ。社会のルールに従って。
RAWとJPEGでは色調が桁違い。
RAWは"人前に出ていない"の心の中。そのままさらけ出したら手に余るが、醜くさも、美しさも、桁違いの大切なもの。深いね😌
写真、カメラ、映像が好きな方は是非🤘
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ま、そんなことより演出が素晴らしかった。映像、音楽は共にシーンに合わせてコントラストが強いハッキリと明確にした印象、少女の劇的な心の動きにハラハラ。
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さりげなく散りばめられた会話の中身が後に響いて来るあたりはうまい演出。
少女が初めは目が離れていてシカ系の"草食"の顔なんです。物語が展開するにしたがって、目が真ん中に寄ってきてまさしく"肉食動物"の顔になる。このあたりも👍
あと裸が美しい😍
おしゃれで怖い
厳格なベジタリアンの獣医一家に育った16歳のジュスティーヌは、両親と姉も通った獣医学校に進学する。見知らぬ土地での寮生活に不安な日々を送る中、ジュスティーヌは上級生からの新入生通過儀礼として、生肉を食べることを強要される。学校になじみたいという思いから家族のルールを破り、人生で初めて肉を口にしたジュスティーヌ。その行為により本性があらわになった彼女は次第に変貌を遂げていく。姉妹は共にカニバリズムに目覚め、姉は刑務所に、妹は実家に戻る。そこで明かされる家族の秘密とは、母親も同じでそれを助けてきたのが父親であったことを告白し、シャツをはだけて傷だらけの胸を見せるのだった。
狂気のホラーであるが、どこかスタイリッシュでかっこいい作品。
映像描写は良いけれど。
ベジタリアン家族の次女が姉も通う獣医学校に入学し、新入生への洗礼儀式の中でウサギの腎臓を食べさせられたことから肉食に目覚めて行く話。
序盤のレストランの混入の件からちょっと安っぽく感じたけれど…身体に合っていた訳じゃないし旨くて目覚めたのか良くわからない上に急過ぎるし、アレルギーのことや肉食と性欲との順番や記憶がないこととか、めちゃくちゃだしちぐはぐでこの系統を本当に好きな人が作った様には感じずスノッブ感満載。
映像描写は良かったけれど、不要な設定や大して意味のないバカ騒ぎが過ぎるし、ストーリーがどの方向に転がるにせよ中途半端でもの足りず面白味に欠けた。
うぎゃー
ホラー好きで、わりとグロもエロも大丈夫な方だと自分では思っていたのですが、この映画はエグかったです!
まあ別に失神するほどではないけれど、身近に精神を病んでる系の子がいるもので、「うわー、あの子がみたらやばいな」と思って見ていました。
精神的におかしくなっている人のつらさ、モノの見え方などが想像できて、当事者ではなく(精神疾患を抱える友人を)見守る立場の私としては勉強になった部分はあるけど・・・撮り方もなかなかおもしろかったです。体をかきむしっているところとか、、
しかしこんなに荒んだ大学って本当にあるのでしょうか?
「先輩として自分たちがやられてきたことを後輩にやっているだけ」という感じでしたが、こんなにひどいことするもんなの?海外ってコワー!って、思ってしまいました。
先輩の洗礼としてこんなことやってるなら、そっちの方がホラーや~って思いました。
そのお肉はどんな味なのかな
2回目の鑑賞ですが、やっぱこの映画かなり好みですわ!
上映後のトークショーで町山智浩さんが言ってましたが、映画のグロいシーン?で失神する人はその場面が映し出される前に、来るぞ!来るぞ!って思って失神しちゃうんだって。
で、この映画で失神者が続出したシーンは日本人だと笑っちゃうようなシーンです。笑っちゃったし。
そこのシーンは鳥手羽を食べながら観たら最高に楽しいだろうなー
姉妹愛を感じます。
ストーリーは解説に書いてある通りです。
最初に感じたのは、この映画は総合評価をするのが
非常に難しいという事です。
ただし、フランス映画の傾向なのかもしれませんが
次々に起こるシーンが全く読めないという事と
沈黙の後に衝撃的な事が起こるこの繰り返しで
見ていて間延び感は全く感じられませんでした。
新入生を迎える儀式のシーンを見て思ったんですが
こういう事って世界中どこも形はどうあれ共通なんですね。
それと女性監督ならではの女性の性に対する細かい描写と
R15+的な映像、それらはグロテスクと言うよりも
リアルすぎるのでよりショックが大きく感じます。
そして所々に見せる姉妹愛がすごく温かい印象として残りました。
ひょっとして作者は、この妹をかばい思う姉の妹愛を
この作品を通して表現したかったのではないのでしょうか。
追記 この映画もまた、最初のシーンが重要なんですね,,,,。
再追記 最近コロンボ刑事の再放送を見ていて『犬の先祖返り』
ついて触れていたんですがそれをこの映画に当てはめてみると
『ああそういう事か、なるほどね』とよりこの映画の奥深さを感じました。
並みのホラー映画よりも遥かにグロテスクで忖度がどこにもない赤裸々にも程がある青春映画
厳格なベジタリアンの家庭で育てられた少女ジュスティーヌは、姉アレックスが通っている獣医学校へ進学する。下級生を徹底的にしごく慣習が色濃い寮生活に戸惑うジュスティーヌは動物の臓物を生で食べる通過儀礼を頑なに拒否するが、アレックスに無理矢理ウサギの腎臓を口に入れられてしまう。その夜全身に激しい蕁麻疹症状に襲われのたうち回ったジュスティーヌはやがて自分の中に閉じ込められていた何かが覚醒したことを自覚し始める。
並みのホラー映画よりも遥かにグロテスクで忖度がどこにもない赤裸々にも程がある青春映画で、ベースとなっているのはあくまでも家族愛、姉妹愛、友情、性への戸惑いという鉄板エッセンス。但しそのどれもがナイフのように研ぎ澄まされているので観客の痛覚が刺激されてしまいます。ブラジリアン脱毛から人体損壊まで容赦なしに観せるラテン感覚には激しい拒否反応を伴いますがやがて麻痺してしまい、観客もジュスティーヌの体験を共有するように仕組まれている、どこまでも血塗れですが気高く美しい映画です。
カニバリズムへの第一歩は大人への第一歩
RAW ベジタリアンの少女がウサギの腎臓を食べさせられた事で肉への欲求が抑えられなくなり遂にカニバリズムに目覚めてしまう傑作ドラマ。世界中で観客が失神したり吐きまくったりして話題になった今作。直接的なゴアは少ないもののこれまでのカニバル映画の常識を覆す物語となっている。
カニバルを通して少女が大人へと成長する過程を描いている。キャリースタイルの過激な洗礼を受け姉から伝授される過激な体験が少女の人生を変えていく。今までのカニバル映画からは想像も出来ないほど独創的で女性監督ならではなの巧みな演出が光る。
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