「痒さからはじまる痛みの総合エンターテイメント」RAW 少女のめざめ CINE LADAさんの映画レビュー(感想・評価)
痒さからはじまる痛みの総合エンターテイメント
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TITANEを観終え、ジュリア・デュクルノー監督が三部作と語る道程を遡ろうと決めた。結果、やっぱり痛かった…。
兎の腎臓を食べた後のアレルギーな掻きむしり、ブラジリアンワックスで皮膚が伸びる。そんな既知の痛みを描写するからこそ、カニバリズムな痛みもリアルに痛い。痛みの輪郭がはっきり見えるからこそ、姉妹の苦悩もしっかり伝わる。
ヴィーガンによるカニバリズム。ゲイとのノーマルなセックス。先輩らからの理不尽な圧力と、音楽による解放。観ていて脳が不安定になる要素は、TITANEの車とのセックス(そして妊娠)にも薄ら繋がるのだろう。カニバリズムの目覚めと性の目覚め。そしてカニバリズムを知って、家族を知る。
多少その描写は歪んではいるが、テーマは家族。王道です(痛いけど)。
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