今夜、ロマンス劇場でのレビュー・感想・評価
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純愛っていいなぁ
普通の恋愛映画と思ったが、純愛映画。
古い映画の主役の綾瀬はるかに惚れている映画関係者の坂口健太郎の前に映画から出てきた綾瀬はるかとの素敵な時間を過ごす。
綾瀬はるかに触れてしまうと消えてしまうという秘密があり、綾瀬はるかは坂口健太郎がこんなに自分の映画を観てくれてるので愛情を感じている。
当然お互い愛する者同士になり、綾瀬はるかは最後に抱きしめて欲しいと懇願するが触れられず、坂口健太郎は年老いる。とうとう危篤になり、綾瀬はるかは今度こそ最後なので消える覚悟で坂口健太郎に触れる。綾瀬はるかは消えてしまい、坂口健太郎は息を引き取る。
純愛っていいなぁ。
映画の教科書のような作品
良い意味で教科書のような、丁寧に作られた作品でした。 とても「映画」に愛情のある作品です。 まるで、この物語を書いた脚本の方が自分の体験した事をそのまま物語っているようなロマンスを感じさせます。
【もし、本当のロマンスに出会えたら、この世は素敵な映画の様になるだろう・・。】
■今作の魅力 <Caution! 以下、内容に触れています。> 1.作品構成の妙 ・病床に臥せる元助監督のマキノケンジ(加藤剛:有難うございました。安らかに・・)が、付き添いの看護婦(石橋杏奈)にムカシバナシをするところから物語は始まり、・・・彼の最期を寄り添う様に看取った人。 ・現代のシーンと、昭和35年の映画製作現場の対比。それを支える美術陣の見事な仕事。 2.モノクロの美しさと、カラーの美しさの対比が絶妙である事。 ・銀幕の、我儘でやや高飛車なお姫様(綾瀬はるか)が鮮やかなブルーのドレスを着て、恥ずかしそうにケンジの前に現れるシーン。 - 美しいなあ。- 3.登場人物の魅力 ・マキノに対して、銀幕のお姫様が、最初は”おい!、シモベ!”などと言っているが、徐々に惹かれていく過程。 - 明らかに「ローマの休日」へのオマージュである。「カサブランカ」の名シーンも出てくるね。ー ・嫌みな銀幕の大スター(北村一輝:この俳優さんは、このような役が実に良く合う。)が、意外と良い男で、粋なセリフを映画制作陣の前で口にするところ。 ・マキノを慕う、社長のお嬢さん(本田翼)のマキノを思うが故の計らい。銀幕のお姫様からの頼みごとを聞くシーン。 ・ロマンス劇場の劇場主(柄本明)のマキノとお姫様への粋な計らいの数々。 ー 皆、映画を愛する善人なのである。- 4.ラストシーンの素晴らしさ ・涙を流しながら、マキノが書いた脚本を聴いていた看護婦が、”最後まで書いていないんだ”トマキノから言われ、 ”幸せな、結末が良いな!” と言う声を聞いたマキノケンジが ”じゃあ、一緒に居てやるか・・”と嬉しそうな顔で言い、筆を走らせる・・。 <マキノケンジは幸せモノであるなあ。だって、銀幕のお姫様に最期を看取って貰い、彼女と”新しい、二人の世界”に行けたのであるから・・。 素敵なラヴ・ファンタジー作品であると思います。>
上質なロマンティック・ファンタジー
スクリーンのヒロインに恋をする物語と聞いて、少女マンガのお話かと正直観る気がしなかった映画。お正月から殺漠としたバイオレンスも気が進まないので選んでみました。ところが観てびっくり、ファンタジーなのにごく自然に物語に引き込まれるし、脇を含めてキャスティングが最高、プロットもお伽噺とリアルな世界を行ったり来たり、見事にアンサンブルしていました。
癖の強い俳優さんも出ているので少しは拗れるのかと思ったら、全員善い人というのも無駄に神経を使わなくて済むのでありがたい。2つの結末というのも評価は微妙ですがハッピーエンド好きは大満足でしょう、こんな手があったとは。
柄本さんまで同様の経験があったようで、シネマの女神様は面食いではないご様子、太っ腹ですね、ロマンス劇場というよりミラクルシアターなので実際には無理としても一途な映画ファンには初夢でデートくらいのご褒美があるかもしれませんね。
フジTVの稲葉直人さんがAP時代に「ハッピーフライト」の綾瀬はるかさんに惚れ込んで10年近く温めてきた企画、ロマンス要素は恋愛本も出されている脚本の宇山佳佑さんの感性でしょう、コメディ要素の上手さは監督の武内英樹さんならではですね。みなさんお若いテレビ畑の方なのにすこぶる映画通、数々のオマージュには驚いた、窓越しのキス(また逢う日まで:昭和25年)なんてまだ生まれていなかったでしょう。
図らずも劇中の流れに沿うかのように加藤剛さんも逝かれてしまいましたが映画の主人公さながらにピュアな青年のままお年をとられたような凛とした魅力が心に残りました。
ディズニー映画にも引けを取らない上質なロマンティック・ファンタジーが邦画でも可能ということを知り、遅まきながら認識を改めました、感謝感激です。
ベタだけど良い映画
のっけから、撮影所上空から俯瞰した映像がクローズアップし、何となく映画盛況期の時代背景が分かる。白黒映画のヒロインが飛び出してくるが色がない。ドレスは白だけど肌も顔もモノトーン、そこはさすが撮影所、メイク材料は十分。こんな無理のないストーリ展開で飽きさせない。
どういう風に着地するのか気になって仕方がない。ヒロインの綾瀬はるかを選ぶのか、社長令嬢で将来の監督業も約束された本田翼を選ぶのか? ヒロインはどうなっちゃうか? なんて考えていよいよラスト、こういうオチか。悪くない、というか良かったな。主人公は若き助監督に戻り、映画の世界に入り込む、そして白黒が総天然色に変わっていく。良いシーンだった。
それにしても、映写室からスクリーンに映し出す映画館はいつが最後だったかな? 映写機のリール音とか振り向くと光の筋、なんかワクワク感があったな。飯田橋、亀戸、後楽園、池袋、新宿... 安く観た名画座が懐かしく。
名優加藤剛の遺作としても忘れられない映画となった。合掌。
つまらない
地上波放送では見なかったけれど、 番宣CMの主題歌が耳に残り、レビューが高評価だったので後日鑑賞した。 途中で何度も寝そうになり、退屈な映画だった。 雨に濡れても化粧は落ちないんだな...。 全体的に描写が甘いと思った。 塔子との三角関係に悩んだり、 美雪を映画の中に帰してあげた方が良いのではないか?とか、健司が葛藤するシーンがあってもよかった。 特に最後までプラトニックな愛を貫くほどに、お互いに惹かれ合うまでの心理描写が十分ではなかった。
いい映画
悲恋が 長い年月を経て 純愛になる。 切ないけれど美しいお話の締めくくりでした。 加藤剛さんの清らかさは そんな生き方を選んだ健司の晩年の姿として ぴったりでした。 お姫様の綾瀬はるかさんも綺麗でした。 映画が庶民の一番の娯楽だった時代の郷愁を感じさせる、 できれば、 ロマンス劇場のような映画館で観たかった作品。
美しい純愛の結末
ラストが美しくて良かった。 ハッピーエンド好きとしては、これもひとつのハッピーエンドかなと。 漫画「電影少女」とか「紅茶王子」みたいに、人間じゃない異世界のものが最後は人間になるという、ファンタジーでも、それも素敵だけど、こんなラストも美しくて良い。 手を繋ぐこともなく、ぬくもりすら感じられず、少しも触れることない。それでも、しわくちゃの老人になって死ぬまでそばにいるなんて、これ以上の純愛はあるだろうか。究極の純愛だ。 最後、病室で、綺麗なものを語るシーン、微笑みながら涙するヒロインに、こちらも涙が止まらない。 そして、看護師が発見した、最後のシナリオの世界が美し過ぎて、泣けた。 彼らに関係した色んな人が集まった広間で、みんなが笑顔で、姫は、健司の渡した花で色を持ち、世界はカラフルになり、そしていつまでも幸せに、、、 なんて美しい幸せな世界。 余韻のある良いラストだった。 あとは、間抜けな役だったハンサム俳優が、良い事言ったシーンも良かった! 「男が簡単に下を向くな」 「男の視線は常に未来」「好きな女との未来を見つめて生きるものさ」 「下を向いてたら今しか見えないぜ」 カッコイイ!! ただ、全体的には、途中、ちょっと退屈したりしたので、低めの点数…
こんなに愛し合っているのに、手も触れられない……。今年最高のラブストーリーかも。
映画というのは、どんな設定をしようとも、設定そのものに対して観客は文句は言いません。 ただし、その設定を前提として、思い切り楽しませてくれることを観客は求めてお金を払っているわけです。 さてそこで、この映画の設定ですが、映画の中の白黒のヒロインと、後世の観客との間でロマンスが生まれたとしたら……という、ま、ムチャクチャな設定です。 しかし、お互いに好きで好きでたまらないのに、手を触れることすら、できない二人のあいだの愛の行方はどうなるの? という、骨太のテーマ。思い切り、うならされました。 これって、実はロミオとジュリエットを始めとする多くの作品と、構図としては同じなのですが、オリジナリティーに富んだ発想と肉付けによって、ロマンス映画として屈指の作品に仕上がったと言えるのではないでしょうか。 力のないシナリオライターだと、最後は「観客の想像力に任せる……」といいながら仕事を放棄し逃げてしまうであろう部分に至るまで、キッチリと書き切っており、しかも観客を感動させ尽くしている点など、お見事としか言いようがありませんでした。 想像していたよりもずっと観客数は少なかったのですが、この今期最高のラブストーリーは絶対のお勧めです。 ぜひともカップルで観に行ってください。 思いが伝わると思いますよ。
映画好きの心を打つ一本、映画の枠を超えて見せるラブロマンスに涙
この映画が地上波でやったのはちょうど緊急事態宣言が出た頃。映画館という特別な空間に行けない状況が続いていた。開館している今でも、あの空間の居心地の良さはたまらない。 主人公の健司は、助監督をしながらも近くのロマンス劇場で足しげく通って映画を観ていた。そんな恋したヒロインが突然画面から出て来て…。映画の世界で生きる人たちのキャラも強く、当時の勢いを感じさせる。映画会社所属のムービースターに、ちょっと権限の強い社長の娘だったりと、当時の世界も同時に楽しめる。ストーリーも、二人にそびえる高い壁を互い思いながら超えていこうとする姿に、涙が止まらなかった。 映画としての世界を楽しめると同時に、映画が好きだからこそ刺さるセリフなどもとてもよかった。どこまでも残る一本になるかは、最期にならないとわからないだろうか。
色彩豊かなファンタジーな映画ダネ!
邦画にしては、珍しく色彩豊かで脚本もファンタジーロマンス(ローマの休日を思いだしましたけど)で、良質な映画だと思います。 綾瀬はるかの魅力が1番に見出されてた映画のように思いました。 久々に邦画では、色彩豊かで綺麗な、映画らしい映画でした。
この世はみんなが思っている以上に輝いている
個性を失い、思いやりの優しさに欠けた世界にもそれぞれの色がある。ただそれに気づかないだけで、輝かすもくすませるのも自分と目の前の相手次第だ。 モノクロ映画から白黒で色のない姿で飛び出してきた女優が、この世の彩りを感じながら、恋愛という最も濃厚なカラーを味わっていく物語。 軽いタッチのなかに、なかなか図太いテーマを隠し持たせている気がした。 ちょっとストーリー展開にもの足りなさを感じたが、説明臭くなりすぎると重たくなるし、笑いに持っていくとコケるし、難しいバランスなんだと感じた。
なめてた。やられた。 前半は映画から抜け出した綾瀬姫によるコメディ...
なめてた。やられた。 前半は映画から抜け出した綾瀬姫によるコメディ。誰彼なくしばきまくる姫に爆笑。 後半は一転、切ないラブストーリーに。触れられない愛に涙。そしてこのまま切ないエンディングを迎えると思いきや… 有名作品のパクリと感じる方もあるようですが、そうではありません。そこにあるのは映画愛なのです。 笑いあり、涙あり、そして… こんな素敵な作品、そうはありませんよ。
何度見たか
この映画は本当に素晴らしいと思う。 配役、脚本、何よりファンタジー要素に 純愛をプラス。 ネヴァーエンディングストーリー。 まさにこれ。 段々と配色が綺麗になるのも、綾瀬はるかを際立たせる。 何度も見れる。
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