ローズの秘密の頁(ページ)のレビュー・感想・評価
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映像の美しさだけ
美しい映像だけが際だっていて、ストーリーなどは全く受け入れることができなかった。そもそも、アイルランドの文化に精通していない自分にとっては、理解できない部分も多いように感じた。とはいえ、内容は何だかいやな気持ちになるもの。最後の驚きを意図した感動的な展開(?)も、物語の中盤ぐらいにはだいたい予想できたし、偶然を装った演出がことごとくわざとらしく、考えついた絵空事にしか思えなくて、全く感情移入ができず、涙などは一切なし。苦笑の連続だった。でも、すばらしい完成度をもった作品のように感じられたためか、最後まで冷静に楽しませてもらった気がする。
美しさゆえの悲劇の連鎖
精神病棟にいる老女の、半生に、引き込まれていきました。美しさゆえの悲劇に、涙しました。ルーニーの澄んだ瞳に純粋さが映え、 たった一つの愛に輝きました。感動の結末には嬉しかった!
アブナイ神父の純情
舞台は第二次世界大戦下のアイルランドの田舎町。都会から疎開してきた美女とやんちゃな酒屋の息子、そして堅物神父が織りなす三角関係、って書くとドタバタコメディみたいな感じになっちゃうけど、ヒロインはこの三角関係のせいで40年も精神病院に閉じこめられちゃったというハードなお話。
政治、宗教、色恋というヒトを狂わす3点セットがそろうと人間てこんなに残酷なものになっちゃうんだなぁ、って考えさせられた。
当時のアイルランドの情勢を多少なりとも知らないと、この映画で起きていることが分かり難いと思うので、劇場で配布しているチラシを一読してから映画を観た方がいいかもしれない。
自分的に最も印象に残ったのは、非常に残念なイケメンのゴーント神父。
自分も含めて映画を観たひとはみんな、ゴーント神父キモーッってなったと思うんだけど、映画を観終わっていろいろ考えてみたら、実はすげぇ良い奴なのかもって思えた。
ヒロインが妊娠していることがわかったときに、周囲から神父の子じゃね?みたいに好奇と軽蔑の目で見られながらも、彼は一切弁解じみたことをしていない。
本当の父親が誰だかわかっちゃうと、産まれてくる子がどんな目に会うか分かっているから、ゴーント神父は何も言わずに神父の子かもって周りに思わせていたんだよね、きっと。
自分の子じゃないのにそんなことするなんて、彼は彼なりにヒロインのことを真剣に愛していたんだと思う。
まぁ、その気持ちは全くヒロインに伝わっていないんだけど(涙)
そんな実は良い奴ゴーント神父の尋常ではない目ヂカラ(つまりアブナイ目つき)が頭から離れなかったので、公式ホームページのキャスト(テオ・ジェームズ)紹介を見たら「ヒロインの処女を奪うオスマン帝国の外交官を演じ、強烈な印象を残す。」などと書いてあって、おい、やっぱりそういう役なのかよ!って納得(笑)
愛し愛されるのって希少
歴史・宗教について勉強が必要な場面がありました。
神父の目が怖い
だけど単に悪い人なだけという描き方でないところが不思議な余韻がする要素のひとつなのだろうと思いました。
壮絶なドラマのようでいて、いわゆるメロドラマ
産み落としたばかりのわが子を殺害した罪を無罪だと主張し続け40年も精神病棟に入れられていた女性が、精神病院立ち退きの前に現れた医師に過去を打ち明け始める物語。彼女の語る内容から彼女の悲壮な人生の歴史と事件の真相が浮き彫りになっていく。なんともドラマティックな設定と壮絶な内容。赤ん坊を殺害したという事件の真相に物語が近づいていく様子はサスペンスのような感覚を刺激するし、一人の女性が激動の時代をいかにして生き、不遇の扱いを受けながらも現在までたどり着いたかを綴る様子は人生という名のスペクタクルを連想させる。映画が始まってしばらくは、息をのむように作品の没頭し期待感はどんどん高まっていった。しかし、次第に様子が違って思えてくる。あぁこの映画ってメロドラマだったのね?
監督はジム・シェリダンだし、役者はルーニー・マーラにヴァネッサ・レッドグレイヴ、エリック・バナと実力派が揃ってそれぞれその力を発揮するので一瞬気づかないのだけれど、内容はなんともメロドラマ的。なぜか男を引き寄せてしまうヒロインという設定からメロドラマ調であるし、神父の歪んだ愛情と嫉妬も実にメロドラマ的。そこから時代性もあってヒロインがどんどん悲惨な環境へと追い込まれて行くその様子はこちらも心痛で苦しい局面であるのだけれど、それさえもメロドラマの波に呑まれ煽情的なばかりで空虚に見えてくる。本来はもっと深刻だしシリアスだしドラマティックであるはずなのに、それが男女の痴情のもつれか何かと同レベルに見えてくるのには不服も募った。ヒロインに悲劇をぶつけることで悦に入っているかのよう。そしてその最たるものがエンディングだ。上手にやれば見事な伏線の回収ということになるのだろうけど、この映画の場合はあまりにも強引かつ唐突。ここまでくると、メロドラマを超えて古いソープオペラや安っぽいハーレクイン小説のようですらある。一人の女性の壮絶な人生のドラマでもなく、ある事件の真相を紐解くサスペンスでもなく。(日本版のポスターはちょっとメロドラマ風だったけれど、外国映画の日本版ポスターは往々にしてミスリードを招くものが多いのであまり信じていなかった)
ジム・シェリダンはごひいきの監督だったけれど、どうしちゃったのだろう?いい監督といい役者を使って、彼らの才能を思い切り浪費したような作品になってしまった。やり方次第では不遇の時代を生きた女の一代記さながらのドラマになっていてもおかしくなかったようにも思うのだが・・・。
月光が悲しく響く
大変な人生
でも神父さまも可哀想な人で、、
入れいろなことが渦巻く中、途中であれっ?もしかしてとなったがまたこれがこの映画の凄いところ。やはり潤んでしまいました。
映画という短い時間ながら彼女の人生を見させてもらって、あの最後の救い。なんとも言えない
こんな哀しいことがあるのか、、、
今日観てきました。
序盤から結末はだいたいわかっていましたが、
やはりその途中までが、あまりにも哀しい。
時代的な差別や不自由感が、心苦しくなりました。
最後はハッピーエンドですが、
あまりにも歳をとりすぎてしまったなぁ〜、、
と、やはり哀しくなりました。
んー!でも!
妊婦はあんな早く走れんと思う!w
Rooney Maraを観たさに入りましたが、
観てよかったなぁと思いました。
不寛容があたりまえの時代の悲劇
アイルランドへの想いが希薄で
宗教でもはみ出し
愛するひとは英国軍
そんな彼女が横恋慕され
時代は彼女をどん底に突き落とす。
晩年までの半世紀を
収容所で過ごすという悲劇。
一途な思いを貫く彼女の
なんといじらしいことか。
「月光」に彩られたロマンスに
胸がじんわり熱くなった。
不幸中の幸い
たまたま映画館で見る機会があり鑑賞。
ストーリーはざっくり言えば主人公ローズに関する事件を解明していくものだが、過去の回想と現在が行ったり来たりする。
正直、内容は難しかった。その当時の時代背景、国同士や宗派の対立は鑑賞しながらも理解できるものの、割と疑問に思うシーンが多かった。そうゆう面では世界史やその当時の人々のバックボーンを知った上での鑑賞が望ましいであろう。個人的には不必要な情報も多かった気がする。現在、過去ともにもう少し情報を絞ってもいいのかもしれない。最後のオチがこの映画のミソであるが、見ていると「もしかして…」となってラストの予想が付く。もう少しラストシーンへのもってき方には工夫が必要だったと思う。鑑賞者は序盤に疑問が生じてしまうと、その後のシーンでもそれを引きずって最後まで鑑賞してしまうためである。
演技は誰かが際立って良かったと感じることもなかったが、ルーニー・マーラが美しい。
ハマる人にはハマる、そんな映画に感じた。
男の嫉妬は恐ろしい
映画としてとてもよくまとまっていたと思う。途中なんとなくオチはわかったが、サスペンスではないので、逆にいい感じ。この時代の女性の立場が垣間見れる。唯一の疑問はナース。最初から全て知ってたの?
厳格な非寛容が人間の尊厳を損ねることについて
同じ宗教でも『光をくれた人』は〝赦し〟について考えさせられましたが、本作は厳父的な〝非寛容〟について語られているように受け止めました。
教義とか聖書の解釈の一部が、元々は人間の勝手な思い込みであったとしても、それが神や教会という権威を背景に定着すると、人間の尊厳を損なう行為でも正当化されてしまうことがある、ということだと思います(もしかしたら〝人権〟という概念もそのような宗教的な大義名分への危機感からキリスト教社会で生まれたのかも知れません)。
戦時下の日本でもそれは起きたし(非国民と見なされれば人権はなかったわけで)、現代社会に置き換えれば、会社とか学校という組織のルールや業績目標なるものがひとたび権威を持ってしまうと一部の勘違いした上司や先生が弱い立場の部下や生徒の尊厳を傷つける行為を、良かれ、と思ってしてしまうこともある、ということですね。
なんでもかんでも、信念、という言葉に依存して(酔い痴れて)自分を語ったり、説教する人がたまにいますが、信念に反することは赦さない、という非寛容さと裏表の関係ということですので、そのような人には用心した方がいいかもしれません。
良かったよ
24本目。
途中まさかとは思ったけど、やっぱそうだったんだと。
観終えてありがちなストーリーだなと思ったけど、作品に観いってたからな。
時代たからの一言ですまそうと思う自分がね・・・。
でも40年?
長いよ。
ルーニーマーラによるルーニーマーラのための映画 今までピアスつけた...
ルーニーマーラによるルーニーマーラのための映画
今までピアスつけた奇抜なハッカーな役や同性の人間に恋心を抱く役をやってきた彼女だが、今回は凛々しくも時代に翻弄されながら胸に抱いた信念を捨てずに生き抜く女性を演じているが、いやーホントにね彼女の魅力というのがスクリーンに溢れている
凛々しくもありながら何処かふとした誤りで割れてしまいそうな、だけど瞳の奥ではしっかりと世界を見据えてる佇まい、そんなルーニーマーラの唯一無二な存在がこの映画を支えているのは間違いない!
ほんとルーニーマーラにはこの輝いてる時期にどうにかオスカー取ってほしい、だってかなり奥深い映画でてるじゃんこれの他にも、とまぁルーニーマーラを堪能するならいかがでしょうか、という映画でした
あんまり内容触れられてない、いや、ちゃんと胸に染みるようなジンワリとした出来に仕上がっていると感じた。
主役はこの上なく魅力的
魅力的な女性だったゆえに、思わぬ不幸に陥って、50年も精神病院に入れられていた女性の話。
最後はハッピーでほっとした。そのくらい過酷な話。
第2次大戦中のアイルランドという背景もあって、中世の魔女狩りを思い起こさせるような怖さだった。
そんなことがあったら怖いなあと言うストーリーだが、必ずしも周囲の全員に悪意があったわけではない。少しずつのボタンのかけ違いが重なり合って、あんな状況になったとうことが怖い。
ただ、この映画はそんなことよりもヒロインがとにかくきれいだったということに尽きると思う。
愛のかたちは人それぞれ
ストーリーもさることながら、色々な愛を感じる映画でした。結末がどうとかでなく、非常に面白く映画に引き込まれました。
神父の嫉妬に歪む表情も愛ならば、ローズがマイケルを想うことも愛。マイケルの最期も愛してこそ。グリーン医師の両親が子供を想う気持ちも愛。全てを見守る看護師の視線も愛に満ちていました。
映画早々は聞き慣れない地名にヨーロッパの何処の話かわからなかったのですが、アイルランドも綺麗に描かれ、戦時下にも関わらずアイルランドとイングランドの歪んだ関係も良かったです。
バネッサ・レッドグレーブ、ルーニー・マーラを始め、役者さんも皆んな良かったです。看護師の視線が観客である私たちの視線のようで、監督ジム・シェリダンの巧さに脱帽です。
マイケル役のジャック・レイナーってシング・ストリートのお兄ちゃんだったのね。まあアイルランド映画としてはそれもそのはずか。
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