「ジム・シェリダン監督らしい、アイルランドの歴史を今に伝える映画だ。...」ローズの秘密の頁(ページ) cinemaZさんの映画レビュー(感想・評価)
ジム・シェリダン監督らしい、アイルランドの歴史を今に伝える映画だ。...
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ジム・シェリダン監督らしい、アイルランドの歴史を今に伝える映画だ。
同じアイルランド人でありながら、宗教的、思想的に同じでないものを阻害し争う。
不寛容な今の時代だからこそ、こういう作品に考えさせられる。
社会派なメッセージが根底にはあるが、ジャンルとしては子供殺しがあったのかを解き明かすミステリーであり、戦時下の刹那な恋を描くラブストーリーでもある。
最近のシェリダン監督の傾向なのか、お歳を召したからなのか、作品がややファンタジーホラーに傾きつつあるようだ。
本作でも冒頭のシーンからローズは幽霊を見ていた。
幻覚と幽霊、夢と現実が交錯し、ローズの精神状態を掴みにくいところがトリッキーだが、老婆となったローズは院長の言うように地獄に生きているのではなく、しっかり現実の世界に生きていたのだろう。
息子を待ち続けるローズの母親としての強さに感動。わかって観ても最後は泣いてしまった。
神父の背負った十字架の重さにも思いを馳せる。
彼がローズを愛していたことだけは確かだろう。
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