きっと、いい日が待っているのレビュー・感想・評価
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3.85 児童養護施設事件
PVだけだとイマイチ平凡でつまらなそうなカントリーな印象を受けるが、メインは児童養護施設の虐待事件である。宇宙を夢見る少年ばかりがPVではフォーカスされるが、それによって見る人の数が減っているような気もした。
全体的に映像もきれいで、とてもカントリーではあるものの、内容が内容だけに緊迫感もありかなりバランスの取れた映画。グロい場面や胸糞の直接的な描写もなく、見やすい部類だとは思う。
背景の映し方もよく、デモの看板やヒッピーなど間接的に時代背景を描写しているところも好きだった。
キャラクター陣も個性的で見やすかった。エルマーの最後の悟りきった男気に、「強すぎるだろ」と思ったのであった。
むしろフィクションであって欲しかった、、、
このような事実があったなんて、観るまで知らなかった。
施設の子供たちにとって、大人は絶対、地獄の日々だったでしょう。
多感な少年期に、数々の心の傷を負わせた管理者に怒りしか覚えない。
大人の保身、快楽、出世の為に犠牲になった子供たちの事を忘れてはいけない。
2度とこのような事が起きないように、大人が子供を守らないといけませんね。
見ていて辛かった
肉体的精神的性的暴力をずっと受けさせられる。見ていて本当に辛かった。あんなに小さな子達に暴力を振るえる意味が分からない。
最後、この施設の子供が鬱や依存症に今も苦しんでいるというテロップが入り心臓がぎゅっとなった。
重いですが是非観てほしい作品
マッツが出演してなくて良かった〜っと思ったら、校長はマッツ兄か!もう腹立たしくて、全然関係ない街にいるヒッピーでさえムカついてきたし、涙も出なかったわ。子ども達が次第に要領よくなっていくところがまた辛い。今の状況を何とか変えようとするエルマーの姿には心打たれました。
弟エルマー君の成長が凄い。翔べ!!〇〇〇〇(違うか😄)
1967年、シングルマザーに育てられていた2人の兄弟のお話。裕福で無い家庭が更に母親が病気になり、2人は擁護施設に預けられる訳だが。。。
所々に宇宙ロケット「アポロ〇〇号」の話が出てくる。当時「宇宙」「月」というものはかなり関心が高いものだったろうなと実感させられるし、それに対して僅かな情報ながら夢見る子供達は「なんて、屈託の無い子供達なんだ」と清らかさを感じさせてくれた。
それに対比する様登場する大人達。
暴力、虐待、いじめ容認、幼児性的行為。裏切り。隠蔽。
目を背けたい位の大人による行為は時代背景が成せる技。
話が進むにつれ、主導権は兄のエリック君と思いきや、後半はあの弟の方のエルマー君とは!!😬
エルマー君が月の引力に惹かれ、自由を勝ち取ろうとする所は何故かガンダムを思い出す。(あちら逆には地球で魂を引かれた人達=悪しき物例えで、それを宇宙側が解放ですが。)
面白かったです。
善悪
色んな立場の人間が登場。
状況によって誰でも善人、悪人になるんだろうな、と考えさせられた。
虚栄心や立場、生い立ちが人を変える。
誰しもみんな子供だったのにね。
ポーランド語なのかな?英語でない声は新鮮に感じた。
過去の話にしてしまって良いか
閉ざされた環境というのはどの世界にも今なおあるわけで、この話を彼の国のひと昔前の話にしてしまう危うさを戒める必要がある。管理する側を悪人に断定することも危ういことでもある。社会が隔離して蓋を閉じているから制御が効かない。社会が有効に機能し切れない歯がゆさが残る。弱者の側が手を上げなければ変わらないのであれば、絶望的でもある。
兄弟の演技が秀逸。
子供が夢を持って成長していく姿こそ大人の希望
60年代デンマークの児童養護施設での実話をもとに作られた、鑑賞中も鑑賞後も心に重く響く観ていて辛い作品でした。
まだ15歳に満たない子供達に起こったできごとだと思うとあまりに可哀想で、周りにあれだけ大人が関わりながら、なぜ誰一人声を上げないのだろうともどかしく感じました。
お子さんを持つお母さんだったら尚さらそう感じるかもしれません。
校長の眼光の鋭さは心底恐ろしく、己が「暴力による支配」に支配された狂気と狡猾さが滲んでいました。
役者さんの力がとても大きかったと思います。
なぜ暴力による支配が横行していったのか、人物や背景の描写がないことに、最初は首を傾げました。
だけど暴力による支配が増幅する背景には狂気と恐怖しかなく、言い訳など与えないと言っている様な気がします。
救いだったのは、兄は立ち向かう勇敢さ、弟は希望を捨てない心の強さと賢さを持っていたこと。
強い眼差しで決断するほどたくましく成長していたこと。
そして彼らに勇気づけられ、他の子たちも少し変化があったこと。
子供が夢や希望を持てるような社会にすることが大人の希望であるといいですね。
熱闘
物語が暗く閉鎖的である為、色彩や音楽でバランスをとる配慮が有難い。
其々の役者が分かり易い演技を貫いており、作品にエネルギーを与えていた。
また、夢見るエルマーの覚悟を最大限発揮するシーンは素晴らしく、様々な感情が渦巻いた。
息を潜む幽霊は漂うのみ。
見上げる月に降り立つには、小さくも大きな一歩を。
小細工など一切無い、夏にぴったりの熱い熱い物語だった。
誰にも束縛されずに日常を謳歌している日々の自由に感謝。
実話に基づく児童施設内の虐待やいじめを取り扱ったかなり痛切な作品だと思います。
陰鬱な雰囲気の冒頭シーンから始まり、そのまま観るに耐えないような暴力シーンや殺伐とした雰囲気が一貫して続きます。
なのにも関わらずどんな状況でも夢を語り続ける弟の目から感じるのは"明日を夢見る強い意思"。弟役、ばっちりハマってます。
狂気に近い厳格な校長役の演技にも個人的には拍手喝采でした。
今年入って映画館で観た映画の中で一番泣きました。
多くの人に観て欲しい映画
デンマークでは元々が「自分を特別な存在と思うな」という考え方があり、突出した夢や個性を重んじない教育理念のようなものがあります。まして、養護施設での教育は残虐的な形でその理念を逆手にとって名誉や欲のために子供を利用する大人の卑しさ。
救われないようであるのに、最後は爽快な気持ちにさせられる素晴らしい映画です。数十年ぶりに良い映画に出会えました。
無理に時間をつくってでも観るべき作品
年に何本かの心に残る映画だと思う。
無理に時間を作ってでも観るべき作品。
身の回りの幸福に気付かせてくれる部分もあり、自己を見直すきっかけにもなった。
施設の描写は、当時のその国の時代背景を考えると極端すぎないと思う。
最後まで希望を捨てない価値を感じさせる映画。
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