劇場公開日 2017年8月5日

  • 予告編を見る

「子供が夢を持って成長していく姿こそ大人の希望」きっと、いい日が待っている ayayanさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0子供が夢を持って成長していく姿こそ大人の希望

2017年10月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

60年代デンマークの児童養護施設での実話をもとに作られた、鑑賞中も鑑賞後も心に重く響く観ていて辛い作品でした。

まだ15歳に満たない子供達に起こったできごとだと思うとあまりに可哀想で、周りにあれだけ大人が関わりながら、なぜ誰一人声を上げないのだろうともどかしく感じました。
お子さんを持つお母さんだったら尚さらそう感じるかもしれません。

校長の眼光の鋭さは心底恐ろしく、己が「暴力による支配」に支配された狂気と狡猾さが滲んでいました。
役者さんの力がとても大きかったと思います。

なぜ暴力による支配が横行していったのか、人物や背景の描写がないことに、最初は首を傾げました。
だけど暴力による支配が増幅する背景には狂気と恐怖しかなく、言い訳など与えないと言っている様な気がします。

救いだったのは、兄は立ち向かう勇敢さ、弟は希望を捨てない心の強さと賢さを持っていたこと。
強い眼差しで決断するほどたくましく成長していたこと。
そして彼らに勇気づけられ、他の子たちも少し変化があったこと。

子供が夢や希望を持てるような社会にすることが大人の希望であるといいですね。

saiko *