ドッグス! オジーの大冒険
2016年製作/90分/スペイン・カナダ合作
原題または英題:Ozzy
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルベルト・ロドリゲス
- 共同監督
- ナチョ・ラ・カーサ
- 脚本
- フアン・ラモン・ルイス・デ・ソマビーア
- 音楽
- フェルナンド・ベラスケス
-
ギレルモ・ロメロ
-
ダニー・ロビラ
-
ホセ・モータ
-
ミシェル・ジェナー
2016年製作/90分/スペイン・カナダ合作
原題または英題:Ozzy
ギレルモ・ロメロ
ダニー・ロビラ
ホセ・モータ
ミシェル・ジェナー
犬のアニメーション映画だがほのぼの系とはうって変って刑務所もの、おそらく人間の脱獄映画には傑作が多いのでパロディとして狙ったのでしょう。
ただ、根本的に理解できないのがプロットの強引さ、舞台は普通の人間社会と犬社会のパラレルワールド、豪華ペットホテルを装って預かった犬を病死と誤魔化し刑務所で働かせるというが、これだけ愛犬が変死するペットホテルは問題視されぬ訳はないし働かせるにしても工員替わりは無理ですし、そもそも金儲けとして成り立たないのは子供でも分かるでしょう。
刑務所も所長から看守にいたるまで犬たちで構成、何故詐欺師に従っているのかも理解不能、要は脱獄パロディを作りたかっただけでしょう。そう割り切れば中身は人間ものと大差なく、そこそこ面白い。ムショのボス犬がチワワというのも言い得て妙、見掛けと違って結構気が強いところなどありますから、このキャスティング、きっと飼ったことがある人なのでしょう。
アニメなので子供向けなのだろうが子供に尋ねられても答えられないのが困りもの。
まあ、頭が固いので酷評悪しからず・・。
飼い犬を預けたら最後、愛犬は死んだことにされ犬用のフリスビー工場で酷使されて刑務所のような生活をさせられる、凶悪ペットホテル。
元々愛されて満たされていた犬達も、会えない飼い主を忘れないと悲しくなるから、徐々に刑務所生活に疑問を感じなくなっていく。更には、刑務所生活を少しでも有利に送れるよう、犬同士の階級社会に順応し始める。
まるで、戦時中に急に赤紙が来て戦地に送られた人々やアウシュヴィッツのよう。人だと思うと一層おぞましい地獄絵図の光景。
子供向けとも思えず、制作意図がよくわからない。
主人公のオジー含む数匹だけが希望を捨てず脱出を試みて、最後にはどの犬も全て愛されていた気持ちを取り戻すのだが、あれだけの犬が収容されているなら、飼い主の中で1人くらい真に迫る者がいても良いと思う。
愛する子供を、愛犬を、決して手離したり、目を離してはいけないんだと思う作品。