劇場公開日 2018年3月10日

「飛び込む勇気」坂道のアポロン 13.aさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0飛び込む勇気

2020年10月1日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、映画館

泣ける

楽しい

幸せ

学生時代はジャズ研に所属していた私。主人公、薫が初めてセッションに加わるときのあの緊張感!あーわかるわかると思いました。いきなりムリムリなんて言いながら、恐る恐る音を鳴らす。コード進行なんてまるで無視のめちゃくちゃな演奏。それでも他の楽器の仲間が受け入れてくれたのが嬉しくて、手は震えるのにお腹の底がじんわりあったかくなったのを、よく覚えています。
ジャズ、中でもセッションとコミュニケーションはよく似ていますね。最初はぎこちなくても、かっこ悪くても、まずは飛び込んでみないことには何も始まらないのです。

本作では、そんなジャズ心理と、東京からやってきた転校生の主人公の心情がリンク。音楽にのせて、自然と主人公に感情移入していました。友情、恋、将来のこと。不器用ながらも真摯に向き合い、少しずつ自分の居場所を見つけていく姿には、勇気をもらいました。
毎日職場と家の往復、週末も同じ人と遊ぶばかりで忘れていたピュアな気持ちを思い出させてくれる、素敵な映画でした。

13.a