「見たあとからじわじわくる」坂道のアポロン やなぎさんの映画レビュー(感想・評価)
見たあとからじわじわくる
見終わった直後は正直展開の粗さが頭に残ってしまって消化しきれずもやもやしていた。
だけど、しばらくたつとあの3人と、ジャズが響いていた地下のスタジオを思い出している。
ジャズも、レコードも、からっとした派手な殴り合いも、千太郎が抱えるような孤独も、今ではもう滅多に見られない。あの時代にしかなかった"若さ"をキャスト全員が見事に表現していた。素晴らしい映画だった。
小田和正さんの主題歌は原作者のリクエストとのことだが、あの時代を象徴する「オフコース」のボーカルがまたノスタルジックで涙が出てしまった。
若い人には今の自分達と比べながら見てほしいし、特に主人公たちと同じ60年代後半~70年代に青春していた大人たちにも見に来てほしい。きっとたくさんの発見と懐かしさがあると思う。
私は今日も気がついたらMoanin'のイントロを口ずさんでいる。公開期間が続く限り何度も観に行きたいと思います。
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