「セッションのシーンだけでも見る価値がありました。」坂道のアポロン かのこさんの映画レビュー(感想・評価)
セッションのシーンだけでも見る価値がありました。
原作、アニメとも見ている状態での鑑賞です。
ストーリーやキャラクターの設定が変更され驚いた部分もありましたが2時間におさめるには致し方ないですし、その割には涙する場面が何度もありました。
友情と愛情を音楽が繋ぐこの物語に1番重要なのはセッションのシーンだと思うので、そこに注目していました。
高校生とアマチュアのセッションですので技術やうまさではなく「いかに『楽しさ』を演じられるか」だと思って見ていたのですが、複数あるセッションのどれもが大変素晴らしかったです。
セッションシーンを演じられている4人全員が、まるで演じているのではないような心から楽しんでいる表情で「音楽の楽しさ」がしっかり伝わって来ました。
演奏の吹き替えはしていないと聞きましたが違和感もなく、吹き替えしないからこそ、あれだけの説得力で音楽の楽しさが伝わってきたのだと思います。薫のピアノがだんだんと上達して行くのも表現されており、演奏シーンだけでも見に来た価値はあったなと思いました。
また、思っていたよりも昭和40年代の町や小道具が沢山出てくるので、その時代に青春を過ごされた年配の方でも楽しめるのではないかと思いました。
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