「異星人がウイルスと捉えると面白い」パーティで女の子に話しかけるには REXさんの映画レビュー(感想・評価)
異星人がウイルスと捉えると面白い
パンクと異星人の親和性があるのかないのか判別はできないが、80年代のミュージックビデオのような映像手法や怪しげなパントマイムを繰り広げる異星人の動きが、前衛的な演劇をみているようだった。
自分が思った展開とはやや異なりチープさが目立つが、足先で鼻をちょんと触ったり、顔をなめたりと異星人ザンの親愛表現が面白い。
地球を「ウォッチャー」しに訪れて何を彼らがしたかったのかは忘れてしまったが、地球人に干渉しないようにしつつ自分たちはPTというリーダー的存在に共食いされて種をつないでいる様子が、ウイルスが宿主に侵入しつつ共生している様子にも思えて興味深い。
遺伝子の交換を行ったザンとエンから生まれた子供たちは、生物であるという自由を大いに謳歌しているようだった。
生命はどこにでもいけて、意思は運命に縛られない。そこに反体制派のシンボル、パンク・ロックをテーマに選んだ意図が盛り込まれているのかもしれない。
このところ立て続けにエル・ファニングの映画を見た。ダコタ・ファニングの端正な顔立ちと違い、どこか初々しい幼さを秘めるような個性的な顔立ちが、印象に残る。
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