「観たかったのは、そこから一歩先の世界」ザ・サークル とえさんの映画レビュー(感想・評価)
観たかったのは、そこから一歩先の世界
人気を集めるSNSの光と陰
なかなか評判の悪い作品だけど(笑)、元 IT中の人、現 ブロガーでSNS中毒者としては、見逃せない作品
しかし、観てみると、評判が悪いのも納得した。
監視社会の恐ろしさを描くエンターテイメントなら「マイノリティ・リポート」を観た方が楽しいし、監視カメラを使った犯罪予防システムならドラマの「パーソン・オブ・インタレスト」で、散々描いていた。
きっとこれは Google の検索システム独占に対する危惧から生まれたんだろうけど
その恐ろしさをえぐる程の社会派的な視点もない
これからの世の中は、公的、私的に関わらず全てを「シェア」する世の中になるっていうのも、すでにそうなりつつあって、むしろ、それを映画で描くには遅すぎる
「ザ・サークル」のCEOが、「我々が常に望むのは一歩先だ」という割に、この作品の中に「一歩先」の世界は見当たらない。
国民全員にアカウント登録を義務付けるって話は「スマホもPCも持たない国民は国民じゃない」ってこと??
最初から破綻してる
つまり、何を描くにも中途半端で時代から遅れてる
そこが、ピンとこない点だった
かと言って、私としてはそんなにつまらないわけでもなかった
私もメイのように、朝起きればSNSを開き、寝る直前までSNSを見ているから、メイの気持ちもよく分かる部分が多かった
だからこそ、この先に待ち受けるリアルな未来と危険性を観たかったと思う
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