劇場公開日 2017年10月21日

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「残念ながら…最低!」あゝ、荒野 後篇 サケビオースさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5残念ながら…最低!

2018年6月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

俳優陣の頑張りは本当に素晴らしいと思う。
でも、それが台無しになるくらいに内容がヒドすぎて、もう最悪、最低。怒りが込み上げてくる。

まず、良かったトコロ。
主役の2人(菅田将暉、ヤン・イクチュン)の演技と身体作りは本当にすごい。特に菅田将暉の減量とその結果で見せる筋の浮き上がった筋肉は、ホレボレするほど。
木下あかりと他2人の脱ぎっぷりも素晴らしい。ただ、私は木下あかりをカワイイとは思わなかったけどね(笑)

で、悪かったトコロ。
1.自殺サークルの件、要らない。ノイズすぎる。本編との関わりは?
2.東日本大地震、福島の件、要らない。ノイズすぎる。
3.健二の親父(モロ師岡)が、マジで要らない。何がしたいの?目が見えなくなった?って、知らんがなッ! ツベコベ言わず、病院行けよ!
4.バリカン健二に恋する妊婦。この人の行動も意味不明すぎる。なんで好きになったん?もう、自殺サークルとの接点を持たせるために、無理矢理の設定にしか見えない。ゲンナリする。
5.木村多江が、息子のシンジと再会したとき、「ゴメンナサイ」の言葉がない。また、その後も謝る気配がない上に、無かったことにしようとしつつ、関係修復をしようとしている。

…悪い所は挙げていればキリがないほど。

1.2.は、描くのを否定をしているのではなく、描き方が下手すぎるから、こんな表現しかできないなら描かない方がマシ、と思う。自殺・福島が記号的すぎて、「気にしてますよ。この映画って社会派でしょ?」とアピールしているように見えてしまう。
せっかく、『ボクシング×命×魂の叫び』みたいなテーマで面白そうな題材なのに、すごく勿体無い事になっていて、とても残念。

あと、5.が一番腹立たしい!親は子供を捨てて解放されたのかもしれないけど、子供はどれだけの絶望感を味わったことか。子供(弱者)の苦しみを理解しない親だからこそ、ラストシーンであんな最低なセリフが出てくる。…という理屈は分かるが、それならそういったキャラに『それなりの落とし前』をつけれ終わらせるのが、映画ってもんだろう?って思う。そこも描かないって、この映画は何を伝えたいんだ?

サケビオース