「宿命を切り開け、それこそが運命だ。」あゝ、荒野 後篇 松たけ子さんの映画レビュー(感想・評価)
宿命を切り開け、それこそが運命だ。
あゝ荒野後編。与えられた宿命を、自分で選択し、違うルートにシフトチェンジすることが、運命。宿命から運命への過程がよくわかる後編。
新次と健二のボクシングシーンでの殴りあいは、愛されたい、それでも生きたいと願う情熱の叫びだ。
あゝ荒野、みんな荒野で必死にもがいて生きようとしてるんだ。ダメ父親や、息子を捨てた母親、母親を捨てた娘、会社を経営している社長、ドカタやりながら夢を託すセコンド、みんなそれぞれ過去や闇を抱えながら必死に生きようとしている。彼らが新次と健二が戦う姿に、自分を投影させたように、私たち観客達もまた彼らと同じ。
ユースケサンタマリアの脇役ながら一つ一つ丁寧な演じ方が素晴らしいかった。
コメントする