「廣木監督! 心を揺さぶられる作品をもっと残して下さい。」彼女の人生は間違いじゃない 突貫小僧さんの映画レビュー(感想・評価)
廣木監督! 心を揺さぶられる作品をもっと残して下さい。
廣木監督作品を初めて拝見させて頂いた。
監督の東日本大震災への思いが、ギュッと詰まっていると感じた。
観ていて、初めて最初から興奮した作品だ。大変素晴らしい清々しい作品に出逢えたと思う。
ただ、最初の桜並木の場面が最後まで焼き付いて離れなかった。あれは何を言わんとしているのか?いまいち消化不良気味。みゆきが三浦の下で働きたいという熱意の見せ方が、気に入らなかった。女は○○になれば、何でも通用する?
光石さんの演技は好きだし(相変わらず良かった。素晴らしい。)、キャスティングに申し分なし。篠原さんも『恋人たち』からインパクトありの演技で良い。テレビドラマより映画にもっと力を入れてもらいたい。
大震災で、家族の繋がり、恋人同士の繋がり、夫婦の繋がりそして男と女の繋がりの希薄になってしまった点を具に描かれていた。特に、大震災が起きたことが、ただの天災でなく人災にまで昇華させてしまうことの悲惨さが身に染みた。
63歳の監督には、これからも人の心を揺さぶる作品をもっともっと残してほしい。
ご意見を有り難うございます。
こんなに多くの方が私の感想を真摯に読んで頂けたことは、大変感謝しております。
そして、かなり「パンフレット」からの起用で大変申し訳なく思っております。
確かに、みゆきが東京に行くバスの中だけが私が誰かになれる瞬間。(中略)人間として生きている自覚が持てる時間だと瀧内さんが述べられています。そんな彼女が東京へ行って英会話教室ではなくデリヘル嬢になったのかは、私の中では納得出来ていませんでした。
母を亡くし補償金で仕事をしない父と暮らしている。市役所と仮設住宅と行ったり来たりの生活。どこか満たされない生活。人は誰かと繋がっていないと虚しいと思うのです。そこで出遭ったのは三浦。デリヘルでそんなに稼げないのは判ります。それ以上に彼女が求めていたのは、「自分が満たされたい場所」。
環境問題に関しては、この質問が来ることは吃驚しております。船を出してくれた船主も「震災で妻を亡くした時と同じだよ。」と仰ってくれたと言います。
海に遺品を捨てるシーンは環境問題に繋がるのかもしれませんが、亡くなった方を弔うための「焼香」というものを 監督自身なりの表現方法ではなかったかと思うのです。
ご質問をして頂けた方の納得頂けるお答えではないかもしれないことは重々承知しております。
見知らぬ方からの有りがたきコメント驚いております。本当に有り難うございます。
人はどんな形であれ、いろいろ人と繋がっていたいのです。
今回の作品で、光石さんが、母親の遺品を船から投げる場面があります。
彼の行為があまりにも寂しく映りました。彼のあの姿にもこころを揺さぶられたのです。
何故東北の方だけがあのような目に遭わなければいけなかったのでしょうか(「大津波や原発事故」)。
でも、廣木監督の作品を通して福島の人達は、どっこい生きていることにも感動しました。
R-15指定映画とは、15歳未満の人は映画館では観られない作品と言うことですよね。つまり『主題や題材の描写の刺激が強く、年少者には、理解力や判断力の面で不向きな内容が含まれている。』ということです。私は、パンティを脱ぐことに関して「心揺さぶられる」なんて一言も書いていません。しかし、今回の廣木監督作品を拝見して、大震災に遭ってしまった人が、何を失いどのように苦しんで前向きに生きているのかを監督目線で描かれている点に心が揺さぶられたと書いたと思いますが、言葉があまりにも足りなかったとことに反省しています。申し訳ございません。