劇場公開日 2018年5月4日

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「偽りの豊かさ」サバービコン 仮面を被った街 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5偽りの豊かさ

2018年5月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

正直あまり期待してなかった分、面白さがジワジワ来ました。
マット・デイモン扮するガートナー・ロッジは、サバービコンという街の少しリッチな家に、足が不自由な妻、その姉、息子の4人で暮らしている。1950年代の、豊かなアメリカを象徴する郊外の街サバービコンで、絵に描いたような家族だ。その隣家に、黒人の一家が引っ越してくるところから、物語は始まる。

差別をテーマにした映画かと思っていたが、それは一部の話。ある事件をきっかけに、物語はカオスにはまり込んでいく。
古い映画を思わせるシーンやカット割りを散りばめつつ、伏線・回収がテンポよく続き、カオス度が増していく。ブラックな風刺やジョークが、破綻を感じさせない程度にうまく作られている。

古き良きアメリカの裏にある実態を、ブラックコメディとして描いた良い映画だと思う。が、難しく考えず楽しめると思う。

AMaclean