劇場公開日 2018年5月4日

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「キャッチボール‼︎」サバービコン 仮面を被った街 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5キャッチボール‼︎

2018年5月13日
iPhoneアプリから投稿

見終わった瞬間に、なるほど‼︎とか、凄いなぁ、とか、あー面白かった‼︎とはならない微妙な映画でした。

スタッフがスタッフだけに何か深い意味や含蓄があるに違いない、とあれこれと考えてみたい向きには題材に事欠きません。
そんなの時間の無駄‼︎ なつまらない映画、と断じるのには少しばかり抵抗を覚えるというのが正直なところです。

ひとつだけ確かなことは、キャッチボールって、やっぱりいいな、ということ。

仕事での交渉やコミュニケーションの比喩として、今はボールは先方にありなんらかのアクションを待っている、みたいな使い方をすることがありますが、大人も比喩でなくて本当にグローブ持ってキャッチボールしたら、結構言葉にしないことでも何となく伝えられるのではないでしょうか。逸らしたボールを拾いにいったり、ボールを強く投げたり、いろいろ試しながら最終的に相手の一番取りやすい高さや強弱を身につける。これって立派なコミュニケーションですよね。
ある種の空気に乗って、集団化してしまう恐ろしさを防ぐのは地道で時間はかかっても個人対個人のキャッチボールの関係を築いていくしかないのかもしれません。
(てなことを考えていたら、今の自分にはキャッチボールの相手をしてくれそうな大人がいないことに気がついて少し哀しくなってしまった。)

グレシャムの法則