「観て良かった」ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命 ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
観て良かった
公開当時「女神の見えざる手」とほぼ同時期で、ジェシカ・チャスティンばっかり観てられないよ、的な程度で済ませていたので、京都シネマ名画リレーでやってくれて良かった。
ドイツ軍のユダヤ人迫害の映画はたくさん観たし良い映画ばっかりだったが、この映画はその中でも「シンドラーのリスト」「戦場のピアニスト」に次ぐくらいの映画じゃないかと思うほど。役者も良いし、ストーリーも分かりやすいし、中だるみもない。唯一、息子役の突然の変貌に少しビックリ。
ワルシャワの話なので、主役のジェシカ・チャステインはアメリカ人だがポーランド人っぽい英語をしゃべる。彼女は日本人好みの美人ではないタイプだけど声がチャーミング。ドイツ人将校のダニエル・ブリュールは、冒頭では良い人っぽかったが、動物を譲り受ける話で夫のヤンが疑った通りの人物。彼から疑われないように主人公は彼の気持ちを上手く利用する。夫は匿うユダヤ人を迎えに行くために毎日ゲットーで悲惨な目に遭っている人達を目にし、彼女の苦労には気が及ばない。
ドイツ兵に暴行を受けた少女が初めて名乗る場面と、ヤンがユダヤ人を助けに行ったのに、そこで唯一できることとしてゲットーから強制収容所送りの列車に乗る子供達を抱っこして持ち上げてあげるシーンに涙。
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