リバーズ・エッジのレビュー・感想・評価
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かなり過激で衝撃的。でもしっかり高校生ならではの闇が深く描かれている
吉沢亮と二階堂ふみの狂気的な演技が気に入りました。この二人だけでなく、他の4人のキャラクター性からも高校生とは思わせない雰囲気が伝わりました。
著しい暴力でのいじめは現実的にも起こりうることではあるけれど、高校生が振るう暴力にしてはあまりに陰惨でさらにはタバコ、お酒、薬など未成年が手を出すあるまじきものまで出てくるのは結構な衝撃。少し不快に感じたのはその辺。しかし、「十二人の死にたい子どもたち」にもあったように未成年のタバコの場面は映画では度々見るものです。吉沢さん演じるもう一人の主人公も、殴られても白骨死体を見て落ち着くことができる、というポテンシャルがあり心の中の雷雲のように黒い闇が見えました。また、同性愛に関しても触れられており吉沢さんの同性を見る何とも言えない目つきが心をざわつかせました。主役の2人以外の登場人物たちもそれぞれの心の闇が映画の中で反映されており、テレビではあまり見ないSUМIREや森川葵などの演技も狂気的で魅力を感じました。
二階堂さんの慣れたような手つきでのたばこのふかし方がこの映画の彼女の演技の中では印象的。さらに彼女は作中で全裸も披露しており、映画に臨む態勢がうかがえます。「私の男」や「人間失格 太宰治と3人の女たち」でも同じように男と戯れる演技を見せており、彼女の女優としてのスペックがよく分かります。
吉沢さんも、よく知ったのは「キングダム」で漂・えい政を演じていたのを見たのがきっかけだけれども、「銀魂」や「斉木楠雄のY難」にも出演しておりどの映画でも確かな演技力を見せています。この映画では役柄的にかなり病んでいるような感じではあったけども闇を抱えた高校生を見事に演じていて、おそらくどの映画のどんな役を演じても彼にはマッチするのではないかと改めて思いました。
人によってはこの映画はかなり荷が重くて見ていられないかもしれないけれど、きちんと話の筋道は立っていて心に刺さるストーリー性もあるのでぜひ大人にこそ進めたい映画であると思います。
この映画の監督である行定勲の作品では、「ナラタージュ」、「ピンクとグレー」のような衝撃作品があり、行定監督の数々の作品も注目していきたいですね。
病んでいる若者たち
90年代半ばくらいという設定らしいが、今の時代としても、かなり特異な高校生たちではないか?当時こんな高校生はいたんだろうか、と思ってしまう。
同性愛者でいじめられっ子のクラスメイト一郎と、今で言う「便所メシ」をする過食症の下級生は草むらで見つけた死体を自分達だけの秘密とすることで心のバランスをとっている。
主人公ハルナと仲のいいルミはハルナの彼氏とクスリとセックスに明け暮れる。ハルナもそんな彼氏と付き合ってはいるもののそんなに好きでもない様子。
一郎の見せかけの彼女カンナもちょっと一途すぎてアブナイ。
学校も自由すぎる。タバコは吸えちゃう、校内で暴行あり、エッチもしちゃう。ちょっとありえない👎
内容的にはとても理解し難い映画。ただ、二階堂ふみ、吉沢亮、森川葵の演技力はさすが!他の子達もみんな良かった。
意外だったのは二階堂ふみがこの映画で脱いだこと。「私の男」ですら脱いでいないのに(年齢的にまだ10代だったこともあるのかもしれないけれど)。
内容的に考えると脱がない方が不自然にも思えるからいいんだけれど、、、若者の心の闇を描いて、出演者にインタビューするような演出があったりと、それなりの映画ではあると思うが、この映画で、二階堂ふみが脱ぐのはちょっと勿体なく感じた。
二階堂ふみの演技を楽しむ映画
アマゾンプライムにて鑑賞。
現代人が抱えている問題(ドラッグ、摂食障害、セックス、同性愛等)がこれでもかというぐらい盛り盛りの映画。そんな問題を抱えながら生きている若者たちを役者たちが体当たりで演じている。特に二階堂ふみのヌードシーンはとても美しく魅力的だった。また吉沢亮の終盤のある表情は見事。あまり意識していなかった役者だが今後の活躍に注目したい。
一方で高校生たちが高校生に見えないという問題もある。流石に二階堂ふみは高校生役にしては大人っぽすぎる。
正直、あまり物語そのものは面白くはなかった。登場人物の多くはイカれているし、感情移入は絶対無理。唯一まともな二階堂ふみ演じるハルナは、何度も吉沢亮演じる山田君を気遣うが、それもよくわからない。
本作はシナリオを楽しむよりも、役者の演技と、様々な問題を抱えながらも懸命に生きる人が醸し出すダークな雰囲気を楽しむのが一番の楽しみ方かもしれない。
まあまあだった
90年代の感じを出そうとしているのだけど、スマホや携帯がないくらいの違いしかない。当時、ズボンにインはなかったはずで、違和感がある。ストーリーは原作をほぼトレースしているのだけど、暴力シーンが過剰であれで軽傷なのが変だ。モデルの子が過食嘔吐を繰り返している割にほっぺがぷっくりしている。漫画のままの表現だと映像で変なところもあり、原作に対して腰が引けているようだ。
タイトルなし
画面のサイズ、今じゃあり得なさそうな荒れ具合の学校、とかなんか古臭さが真っ先に印象付けられてしまった。
いきなりインタビューから始まって、???ってなって2回続けて見た。
最初は彼らの心情が分からなすぎて、正直つまらないなと思ってしまった。
スコップ持って川原に4人で行った後半から、彼らのやるせなさとか空虚感とかもどかしい心情が分かりやすく伝わってきた。
ちょっと上の世代の話だし、流行に乗ってて友達も多い人のことは自分と違いすぎててよくわからないけど、思春期のはっきり言語化、明確化できない悩みみたいなのにどうしようもなくなる部分は共感できた。
最後の歌、良かったな。詩の朗読も声を重ねない方が聞きやすくて良かったと思う。
原作派
タイトルなし(ネタバレ)
うーん、なんの話?
ストーリーが無いからテーマも見えない。
いじめ、同性愛、ドラッグ、摂食障害、家庭不和…
一昔前に流行った題材をとりあえずいろいろ詰め込んでみましたーみたいな。
同級生が死体見つけたり焼死したり刺されたり、現実味がない。
セックスシーンも気持ち悪い。
インタビューも全くストーリーに絡んで来なくて意味不明。
ど真ん中世代です
リバーズ・エッジがCUTiEに連載されていた時に丁度高校生だったので、世代的にはど真ん中です。原作はCUTiEの連載でところどころ読んでました。今作は90年代が舞台ですが、劇中で描かれた人物や空気は当時の多数派ではなく少数派のことですね(そもそもCUTiEを読んでいるのが少数派でした)。
例えば、93年のヒット曲と言えば、チャゲアス、サザン、BZ、ZARDで、ヒットした映画と言えば、ジュラシックパーク、ボディガード、アラジンです。ほとんどの人は、このヒットチャートにある『楽しく』『感動』できる『健康的』なものが好きでしたし、フリッパーズギターを聴いているのは一部の洋楽好きかマニアでした。今よりも裕福でチャラチャラしていた当時を知るからこそ、劇中の描写に『虚無な90年代』という押し付けやあざとさを感じてしまい、なんだか冷めて鑑賞してしまいました。裕福でチャラチャラした空気の中で、一部の人が感じていた虚無感、所謂岡崎京子や小沢健二的な感性だったら理解できたのに。
25年前よりも現代の若者達の方が虚無感が強いと思うので、20代の監督が撮った方がリアリティがあって良かったのでは?と思います。
それに、セックスシーンや殺しのシーンが今時ではなく気持ち悪かったです。今の時代は#metooなのに、AVの様なセックスをする女性や女性への暴力の描写に辟易してしまいました。確か、原作は違ったような。表現の方法も色々とあるだろうし、今は女性の描写に細心の配慮をする時代です。邦画が良い方向に変わって欲しいです。
欲望と焦燥の中で生きる、衝撃の青春ストーリー! 短い永遠の中で、何を見つけるのだろう
救いのない映画。
若者達の生き辛さ
93年からの手紙
二階堂ふみの身体を張った演技と、小沢健二の歌をもってしても、岡崎ワールドを映像化するのは難しい。
闘ってるのは伝わりました
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