「見て違和感に感じた事を中心に。」リバーズ・エッジ nnnさんの映画レビュー(感想・評価)
見て違和感に感じた事を中心に。
まず私はリバーズエッジ の大ファンであり岡崎京子を凄く好きだ。
そんな私は、原作である岡崎京子のリバーズエッジ に比べると、映画リバーズエッジ は物足りなく感じた。
理由はひとつ。
映画化脚本化するにあたり、キャラクターの存在意義やアイデンティティが薄くなってしまったからだと思う。
例えば、映画を見てもなぜハルナはタバコを吸うような人間なのかが見えてこないのだ。
原作では、ハルナの人間性や思考が表現されているからこそ、のすべての行動に納得し共感する。
しかし映画では、ハルナの表現を二階堂ふみによる演技に任せている分、行動とキャラクターが乖離しているように感じた。
こういった指摘は、他の人物にも沢山当てはまるはず。
コヅエを例にとると。
果たして、コヅエは映画の中で話すような視点から世界をみているのかという疑問。
たしかに映画のコヅエは分かりやすい。
しかし、私は原作を読むからに、親子関係や芸能界的視点だけではなく、もっと世の中の真理を冷静に見ていると読み取った。
だからこそ、好意を寄せるハルカに対し、あの場面であのような行動を取るのではないだろうか。
監督が、映画リバーズエッジ を通じて表現した事はあったと思う。
しかし、そんな哲学はリバーズエッジ を使わずとも表現できるのではないか。
もっと岡崎京子のリバーズエッジは、鋭く様々なひとにとって大切な作品だったはずである。
コメントする