「続編の公開、望む!」いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
続編の公開、望む!
不況のイタリア、緊縮財政の矛先は教育費用。
大学への援助金が激減し、多くの大学で、教授の馘首の嵐となった。
ピエトロ・ズィンニ(エドアルド・レオ)もそのひとりで、背に腹は代えられないということで、仲間とともに合法ドラッグの製造・販売に乗り出し、背kんを席巻していたが、あえなく逮捕されてしまった・・・
というのが前作までのお話で、今回は、その続き。
って、この作品、三部作の第2作。
それも、前作『いつだってやめられる 7人の危ない教授たち』が予想外にヒットしたので作られた、続編。
&ついでに3作目も作っちゃえ!という勢いで作られた作品なので、はじまりも収まりも悪いことこの上ない。
(3作目は『いつだってやめられる 名誉学位』というタイトルで本年のイタリア映画祭2018にて上映されました)
なにせ、主人公ピエトロは刑務所に収監されており、そこから「1年半前」といって映画は始まる。
巷では非合法ドラッグ以上に合法ドラッグが流通しており、それが社会的問題。
「合法」故に警察は介入できない。
なので、刑務所に収監されているピエトロらに、刑罰の帳消しと引き換えに、合法ドラッグ摘発に乗り出してもらおう、という趣向。
ちなみに、「合法」か「非合法」かの境界は、「この薬物は非合法です。化学組成は〇〇です」と法律で規定されているかどうか。
つまり、危険なドラッグであっても、成分が不明で、法律で規定されない限りは「合法」というわけ。
これは、たぶん、日本も同じ(だろうと思う)。
というわけで、プロの化学者の出番。
製造ルートを突き止め、成分の解明して、非合法として規定する・・・
さて映画は、前作からの「3人増えた」仲間のスカウトから始まり、次々と摘発していく様子を描いていくのだが、前半はややモタモタしている印象。
ここいらあたりがスッキリすると、もっと面白いのだけれど・・・
警察との取引で、30種類の合法ドラッグを摘発すれば、お役御免となるはずだったのが、もっとも巷で流行しているドラッグが摘発できていないので期間延長、となるあたりも笑わせるが、これが続編への布石。
黒幕が登場し(どうも前作からの因縁があるようだ)、組織壊滅・・・とはならず。
で、さらにその黒幕が世界的な悪だくみを計画しているところで、この映画はオシマイ。
えええ!って感じ。
映画冒頭で、そこから「1年半前」といっているが、まだ10か月ぐらいしか経過していない。
前作の内容はなんとなくわかったので、DVDが出れば観たいなぁ、というレベルなのだけれど、本作、続き、どうなるのか非常に興味津々。
続編も公開してほしい。
<追記>
イメージ的には『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のPart2か、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』から観せられたようなもの。
ホント、続きが気になる・・・