「ポスタの煽りはミスリードだよね。」勝手にふるえてろ kotosukeさんの映画レビュー(感想・評価)
ポスタの煽りはミスリードだよね。
(1/6)映画館で鑑賞。
松岡茉優みたさで観たが観てよかった。
■妄想彼氏になんか揺れていない。
最初から、周りのひととの会話シーンが嘘くさいなと思っていたら、案の定、妄想で。
世界観が反転すると同時に、そこで「あれあれ?」と気づく。
つまり、周りのひととの会話は妄想しているのに、
『なぜ、脳内彼氏との付き合っている妄想シーンが今まで一切登場しないのか?』
彼氏がいるといいながら、その絵は全くなく、自慰シーンですら、過去の思い出しのみ。
そして、「あ、そうか!」と。
この女は、(本能丸出しの)恋をしないように、恋愛で傷つかないように
恋に恋する振り(設定)にして、恋から距離をとっている。
イチは、恋に堕ちないための装置でしかなく、実際にはイチには恋をしていない。(妄想すらしていない)
だから、イチとニの間で揺れているように見せかけて、
実際は、恋をすることに踏み出せずに震えている自分と踏み出したいという自分の間で揺れている。
ニに告白されただけで、あんなにルンルンするなんて、本能丸出して、これまで守ってきた私のキャラ設定の操どないするねんっていう話。
喜んでいる時点で、イチに、『実は』恋していないことは、本人も薄々気づいており、
イチに近づこうとする行動も、どこか、イチという装置(呪い)を壊すため、イチにフラれるため(否定されるため)の行動に見えてくる。(エレベータ前で相手が引くような非道い仕打ちを見せたり、皿を片付けるという嫌な女を演じたり、LINEで連絡をとらなかったりといったフラれる要素)
そして、最後に扉(メタファだよね)に押し入られたとき、
本能が勝ち、今までの自分を否定し、タイトルにつながると。
■好きなシーン
全体的に、松岡茉優のコメディ演技にはやられた。
出前のお寿司を食べる際、お寿司の蓋に醤油を入れて食べているシーンはよかった。
そのあと、ケータイのアドレス帳に、出前の寿司屋が登録されているのにも笑った。
■気になった点
恋愛している女をバカにしたり、男に非道いあだ名をつけてバカにする態度をとるようになった
きっかけの説明が弱いと思った。(なぜイチをずっと好きでい続けたのかの説明にもつながる)
会話が基本的に1対1で、3人以上の会話がない点。(日本の小説、漫画には多いけどね)