「まさかの異色ラブコメ、松岡茉優さんの演技で+0.5」勝手にふるえてろ レインオさんの映画レビュー(感想・評価)
まさかの異色ラブコメ、松岡茉優さんの演技で+0.5
何の予想もなくそのまま見に行ったんだけど。
結構意外で斬新な描き方でびっくり。
特に主人公ヨシカの脳内ツッコミ本当に凄かった。
こういうキャラクターなんとなく松岡茉優さんがはまり役、かなり高難度でいい演技を見せた!
映画自体4.0☆
松岡茉優さんの演技で+0.5☆
最初はヨシカ一人で自分の世界に浸っているところにも共感できて、素敵だなぁと思った。
が、
どんどん話は現実になる。
物語的には三段階で分けられる。特にそれぞれリズムもかなり違った。。
①妄想で一という恋人?片思いの対象を持っている。滅絶した古代生物に興味あり。
ニに振り向かない。
=人生短いから今はやり放題、妄想世界で盛り上がり
②一と会って名前も覚えてもらえなかったことに絶望。
脳内のすべてが破滅。本当は現実に向けてなく、勇気もなかった。
ニと交際。
=現実で生きようとする。
ここまで妄想の人々を目覚ませようとするのがテーマのようだけど..
③段階でかなり恋のトラブルを描くようになった。ラブコメだとこの時に気づいた。今まで生き方についての人生選びみたい物語と違って、暗くて絶望的に表現されても結局誤解とかヨシカの認識の違いとかが招いた恋トラブル?
終わり方はちょっと軽い感じかなー
前二つの段階ではまあかなり共感はできている人多いかも、経験が違っても、別のことでヨシカと感情移入もできるはず。
だから色々考えさせられたともろもあるが。
この映画の伝えたいのは、別に「妄想に浸るな」ということでもないかも。
全編は爽快で痛快な感じで、個人的にはやっぱり何もかも実際にやらなきゃ、行動しなきゃ、という観念かなー 確かめなきゃいけないこと多いもの、人生短いもの!
特にカメラワークは結構練ってたようで。結構量のあるカット数も、不連続でも何の違和感もないショットの繋ぎ方も、顔や靴のクロースアップも、POVショットも、カメラぼ揺れなどなど、繊細さのある出来の証拠だから。
また松岡茉優さんの歌も、そんなに上手だと言えないけど、その「完璧ではない」ところもちょうどいいくらい、ヨシカの心境をバッチリ表してる。
普段あんまりラブコメ映画観ないけど、この映画はかなりの異色ものなのだ。振り返ってみると、物語自体はそれほど複雑でもないけど、意外と現代の若者世界と繫いだりもして、深読みもできるかも。
つまり原作も脚本もとてもいいだろう。
妄想ないけど社交恐怖症の患者として、
主流から辺縁までに辿ってるものとして、
かなり可愛い映画だと感じる。