「参加した動機がわからない。」喜望峰の風に乗せて kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
参加した動機がわからない。
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経営不振だということはわかったが、週末セイラーとしてヨットを楽しむだけのビジネスマンが単独世界一周に参加するには動機が不十分。もっと何か腹の底から湧いて出る情熱が欲しかった。子供たちに夢を与える?ってだけじゃ、元々無謀すぎると思う。もしかしたら最初から死を覚悟してレースに臨んだのか、しかも9ヵ月間孤独に耐えなければならないのだ。
海図だけは嘘で塗り固めてあったけど、航海日誌は素直に書いていた。多分、その内容はドナルドの心理面を抉るような言葉で埋め尽くされていたのだろうけど、コリン・ファースの演技がそこまで至ってないようにも思う。“嘘”を思い立った場面はなかなか良かっただけに勿体ない。
例によって真実の物語なのですが、遺体も見つからず、優勝賞金を獲得した人が遺族に寄付したという美談の方が心に訴えてくるものがある。それぞれ顔を見合わせることもなく、無線の情報だけのライバルなのに、「金はいらねー」という男気が気に入った。どうせなら、優勝者ももっと描けば泣ける話になるかもしれない。
レイチェル・ワイズの二の腕が好き。
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