ハイジ アルプスの物語

劇場公開日:

ハイジ アルプスの物語

解説

世界中で広く愛され、これまでにもテレビや映画、実写、アニメなどで幾度も映像化されてきた児童文学の名著「アルプスの少女ハイジ」を、原作が生まれた本国スイスで新たに実写映画化。アルプスの山の大自然に囲まれ、頑固だが優しい祖父と暮らす少女ハイジは、ある日、大富豪のお嬢様クララの話し相手として都会のフランクフルトへ連れて行かれる。足が悪く車椅子生活を送っているクララは、明るく元気なハイジに励まされ、次第に元気を取り戻していくが、一方でハイジは祖父のいるアルプスの山が恋しくなり……。祖父役はスイス出身で、「ベルリン・天使の詩」「ヒトラー 最期の12日間」などドイツ映画界で活躍する名優ブルーノ・ガンツ。スイス人監督のアラン・グスポーナーがメガホンをとった。

2015年製作/111分/G/スイス・ドイツ合作
原題または英題:Heidi
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2017年8月26日

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(C)2015 Zodiac Pictures Ltd / Claussen+Putz Filmproduktion GmbH / Studiocanal Film GmbH

映画レビュー

3.5大人たちのコミカルで細やかな演技にも注目!

2017年8月29日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

日本人にもおなじみのこの物語。ハイジ役の少女が可愛らしさと闊達さを兼ね備えた好演を披露するのは想定の範囲内としても、本作はそれ以上におじいさんやロッテンマイヤー、優しく気高いおばあさんや召使のセバスチャンなどに手堅い役者陣を配して、子役たちをしっかりとサポートさせているところに演出の細やかさが見て取れる。特におじいさん役に名優ブルーノ・ガンツを据えたのは映画ファンをニヤリとさせるところ。彼がはじめ血相変えた形相でハイジを追い返そうとする表情は『ヒトラー最期の7日間』のように恐ろしいし、そんな彼がいつしか『ベルリン 天使の詩』のような慈しみあふれる瞳や態度へと変わっていく過程は、これが少女の成長期のみならず、大人達が変わりゆく物語でさえあることに気づかせてくれる。個人的にはペーターの適度なブサイクさがたまらなく愛らしく感じられた本作。ともあれ、親子で気軽に楽しむには最適の良作といえるだろう。

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牛津厚信

5.0帰るべき山を忘れてしまった現代のハイジたち

2024年12月11日
PCから投稿

スイスの作家ヨハンナ・シュピリが1880年(明治13年)に出版した小説が原作ですが、驚くのはそんな時代に書かれたこの小説が「子供の心の健康」をテーマにしていたということです。急激な近代化の中で最もおろそかにされ、最も省みられなかったはずの子どもたちの問題をメインテーマに扱うという先進性。しかも時代を越えて何度も映像化が続くという普遍性。どちらも兼ね備えた名作であると思います。 両親と死に別れ、自分を「いらない子」というハイジ5歳。でも彼女はどんなときもPositive Vibrationを失いません。ハイジ役のアヌーク・シュテフェンさんの笑顔に頑固じいさんもイチコロです。そんなハイジは3つの場所を移動していきます。 山:不便で快適でもないが、自然の中での自由な暮らしがある 里:真偽不明の噂話を信じる村人とおじいさんは対立しています。ありがちな田舎の不寛容さ、了簡の狭さです。 都会(フランクフルト):自然とのつながりが絶たれた人工的な空間であり、大人の作ったルールにがんじがらめにされる子どもたち 都会ですっかり心の健康を失ってしまうハイジ。彼女を救うのはおばあさまとドクターの二人でした。役に立たないのがクララの親父とロッテンマイヤーさんでした。 映画の中でハイジとクララが二人で家を抜け出し、街をさまようシーンが出てきます。馬車は走るし人は多いし、子供二人には危険です。都市というのは大人の都合だけを優先してデザインされており、子どもたちには極めて危険で居心地の悪い場所だということがよく分かるシーンでした。便利で快適で清潔な都市生活を手に入れた代わりに失ったもの、それは自然とのつながりと子どもたちの心の健康です。都市ほど少子化に傾いていくのには理由があります。 ハイジの「山に戻りたい!」という強烈な衝動は現代人の私達の心の奥にも潜んでおり、それがアウトドアブームや登山ブームなのではないでしょうか。私たちも、この退屈な都市生活を抜け出して何世代も前の生活に戻りたいという衝動を抱えているのでは。 もうおじいさんもおばあさまも優しいドクターもいません。いるのは無理解な親とロッテンマイヤーさんばかりの世の中です。現代社会の世界中のハイジやクララたちは、毎日スマホをいじってばかり。ヨハンナ・シュピリさんが現代の子どもたちの暮らしぶりを見たら、果たしてなんと言ったでしょうか。現代のハイジたちは帰るべき山も忘れてしまいました。 おじいさんのように自然と対峙して自立した生活を営むのは男の憧れでありロマンでもありますが、現代の私達にはそんなこと真似できません。私達は教科書で知識のみを学び、自力で生きるための知恵もスキルも捨ててしまいました。頑固で誇り高いおじいさんは死に絶え、金持ちのクララの親父ばかりが増えてしまいました。ペーターが頑なに文字を覚えようとしないのは、山で生きるのに大切なのが知識ではなく知恵であることを無自覚ながら知っているのでしょう。

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jin-inu

3.5セバスチャン

2024年6月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2024年6月17日 映画 #ハイジ アルプスの物語 (2015年)鑑賞 アニメを見たことがあればそのイメージどおり アニメと今作はほぼストーリーなので、アニメも今作も原作に忠実なんだろうな ハイジが可愛すぎるのとペーターが不細工過ぎるのがアニメとは異なる点 それと、ロッテンマイヤーさんが若い

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とし

3.5ハイジの物怖じしない明るさ

2024年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

アヌークシュテフィン扮するハイジは、人間嫌いで有名なおじいさんのところへ預けられる事になった。しかしブルーノガンツ扮するアルムおんじは出て行けと言ったがハイジは置いて行かれた。 最初から厳しい現実だね。のほほんとしたトーンかなと思いきや漫画のイメージとはほど遠いな。ペーターも乱暴者だ。でもハイジの物怖じしない明るさで持っていったね。

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重