南瓜とマヨネーズのレビュー・感想・評価
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ラストシーンで歌う太賀の歌声に、二人のすべてを許してしまう、そんな気分。
だらけたミュージシャン崩れと、そんな男にかいがいしく貢ぐ女。
そんな対比であったこのカップルが、なにげないきっかけから気持ちが離れていく。それは、立場やモチベーションが逆転したとも思えた。セイイチは、口だけでやる気のない男だと蔑んでいたのに、むしろ誠実で辛抱強い一面があることに、ツチダだけでなく観ているこっちも感心させられたころに、ラストシーン。
いい曲だった。素朴で、優しさが溢れていて。自分は裏切ってしまったんだと気付いたツチダの涙が、愛おしく感じた。
ごめんなさい、おじさんには分かりませんでした...
今時の若者ってこんな感じなのかと思い知りました。ある意味本能に従って生きているだけなのでしょうけど、刹那の快楽・満足に振り回されているようには感じないのかな?こんな時代にしたのも今の老人・中高年がいけなかったのでしょうけど、何か切なかったです。
ザ・サブカルチャー
何か映画観たいなーと思ってたところ、この週末に公開されたばかりのこの映画を観ることにしました。
まずその女性客の多さにビックリ。おっさんがビールとからあげ食べながら観てるのが憚られる感じ。まあ、全部食べたけど。
その後女性主人公の恋愛に対する悩みを赤裸々に描いている内容を観て、女性客の多さに納得。造詣はあまり深くないが、いわゆる下北沢とかサブカルチャーが好きな人にはドンピシャな内容なんだろうなと思いながら鑑賞しました。
それでも若者の頽廃的な生活を淡々と描く様に、なるほど、これはこれで味があるなと、シンプルに楽しめました。からあげは全部食べたけど。
要するに、コアな映画ファンほど楽しめる作品だと思いました。
「好き」が凝縮されてる作品
期待通りで冨永昌敬監督も外れなしだ。
邦画、単館映画、中央線(中野〜吉祥寺間)、ヴィレッジバンガード、下北沢が好きな人に受け入れられやすい作品だね、魚喃キリコだしね…。
とりあえずめっちゃ面白かった。勿論、アクションやファンタジーやコメディ、ラブ、問題提起作品とかヒューマンドラマとかとは違う面白さだけど、こういう映画が観たい人が観たら120%心が満たされる映画だった。本当めっちゃ良いよ。私だけの意見としては原作よりも好きだなー。「ストロベリーショートケイクス」も昔実写化されてたけど比較対象にならないぐらいこっちのほうがいい。(でも「ストロベリー〜」を撮った矢崎仁司監督が10年後に撮った「無伴奏」はとても面白かった)
リアルな若者たちの日常を描くストーリーって多分難しいし、分かりやすい面白さとか特出した話題性が無い内容をここまでの作品にしちゃうの凄い。
役者もみんな良かった、みんな輝いてた。
臼田あさ美、昔存在を知った時から、顔も声も雰囲気も音楽・映画・本の趣味も凄く好みだと思ってたけど、女優の活動は「…」という感想だった。「問題のあるレストラン」「グッド・ストライプス」「架空OL日記」のあたりからなんかやたらと良くなって、臼田熱が再発しつつの今日の作品で、本当に良いなこの人はと。(あとこないだ美容院で読んだ何かの雑誌の中の岡村靖幸の連載で、オカモトレイジと3人で結婚の経緯や結婚後の事が細かく書いてあったけど、めちゃくちゃ素敵夫婦だった、というより「こりゃ結婚しますわこの2人」って感じだった。)
太賀もいつも通り上手くて、せいちゃんという男のダメな部分・良い部分が伝わってきたし、あるシーンでの歌がとても良かった。昔菅田将暉の情熱大陸で太賀と若葉竜也と菅田将暉がバンドやろう…って場面があったけど、その後ひとりひとりCD出したり劇中歌うたったり音楽な活動してて、みんな好きだわと思った笑。んで今回太賀と若葉竜也は昔一緒にバンドやってた設定だったから、そこは萌えたよ。役者さんが自分の得意分野や好きな事を活かした仕事してると観てるこっちも楽しくて嬉しい気分になるからいいね。
そして最強男オダギリジョーですよ…
オダギリジョーのハギオは、彼の言動ひとつひとつ全て、アホほど惹きつけられてドキドキして、ダメ男ではあるけど1番女子にモテる奴やないか!と100回くらいつっこみつつ、オダギリジョ〜異常〜というジョイマンのネタが私の頭の中にこだまして煩かったほど笑。
基本ちょっと冷たく、自分の予定と気分で常に動いてて、でもたまにさらっと優しい口調とか可愛らしい事言って惑わしてくる自分では一切悪気無い魔性さ+自分の事好き好き系女子は興味持たないオシャレ系男子…
→この人達にかき乱された女性はきっと多くいると思うし、この生き物って一体なんなんだろう笑、とよく思う。(勿論女性の年代によっちゃ別にここに萌えない年代はいる。)
オダギリジョーの元々の雰囲気と演技力で寸分狂わずハギオという最強男が出来上がってて圧巻だった。オダギリジョー、顔も才能も最高だ!笑
(別件ですがこないだの「鶴瓶の家族に乾杯」でムロツヨシがゲストで出た時、旅先で出会った人に”twitterでカタカナの有名人がこの街にいると聞いて探してました笑”と言われたのに対し、”オダギリジョーじゃなくてすみません笑”と速攻で切り返したムロツヨシの答えが100点満点過ぎて、ムロツヨシはムロツヨシで大好きだなと思いました…)
この映画も私の「好き」が凝縮されている映画でした。
★冨永監督の次回作「素敵なダイナマイトスキャンダル」もキャスト・ストーリーからしてめちゃくちゃ期待大!久々に「乱暴と待機」も観たい、観よう。みんな観よう。
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