「笑った」全員死刑 ちなみさんの映画レビュー(感想・評価)
笑った
普段この類の映画は見ないのでかなりビビリながら鑑賞しましたが、人を殺めるシーンが多い中でクスクス笑えるシーンも多く楽しんで見れました。
何回か見て原作も読んでみて、このセリフは映画にコメディ要素としていれたものなんだろうなと思っていると、実際に言われていた言葉だったり。殺人一家でありながら、日常的な家族関係も大事に描かれています。
これが監督の初商業作品ということで、全てにこだわっているとは思うのですが個人的にはやりたい事を詰めすぎていた感は否めないです。それがエンターテイメントと括られるのであればそういうことなんでしょうけど、ん?と覚めてしまうシーンがあったりしてもう少し一貫して引き込まれたかったなぁ、と。でも遊び心満載で面白かったなぁ、と思ったのも事実でした。矛盾してますね。笑
次男タカノリ役間宮さんの殺人シーンは鬼でした。また1つ違った魅力を感じました。末っ子である故家族のことを思って仕方なくやってしまうが、普通の末っ子でもあると感じさせられるシーンとの二面性が面白い。
個人的には殺人をやらされるも楽しんでいる中で我に返るようなシーンと重い空気漂う河原のシーン、好きでした。
そして長男サトシ役毎熊さんのチキンヘタレ具合がどうにも面白おかしくてずっと笑えます。ツボです。原作を読んで長男はクズにしか感じなかったのですが、愛されるキャラクターを作り上げられたんだなと感じました。
あと個人的にいいな、と思ったのはお母さん役の入山さん。体から感情が溢れ出ていてすごく引き込まれました。
原作読んで感じたのは息子たち二人とも賢いなということ。ただ違うのは長男は自分が良ければ全て良しという点。でもそれが映画にはあまり出ていなかったのですが、次男の賢さを際立たせたかったのかなと思いました。