「後からズシリとくる重量感」アイリッシュマン キリンさんさんの映画レビュー(感想・評価)
後からズシリとくる重量感
デニーロ、アルパチーノ 、ジョーペシが出演するスコセッシ作品とあれば観ないわけにはいけないけど、なかなかタイミングが合わず、2月半ばにようやく鑑賞
作品は約3時間半、これぞスコセッシというクラシカルなマフィア映画の王道だが、事件物ではなく、しがない殺し屋の半生を綴ったもので途中はやや退屈してしまった。
鑑賞後に振り返ると、現代社会の会社人に通じる点も多く、後からズシリと内容の重さを感じ始める。長年の友人に銃を向ける前の葛藤とその後の後悔を演じるデニーロは名職人の料理から滲み出るダシの旨味のような名演。ジョーペシも存在感ある演技で渋く脇を固める名作だと思う。
ただ、これまでのスコセッシ作品やデニーロの作品を鑑賞したことがなければあまり理解できない作品かもしれない。
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