劇場公開日 2019年11月15日

「ようやく見分けがついたデ・ニーロとパチーノ」アイリッシュマン kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ようやく見分けがついたデ・ニーロとパチーノ

2019年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『ゴッドファーザーⅡ』、『ヒート』、『ボーダー』に続いて4作目の共演となる二人。映画のネタともなった区別がつかない件もこの作品では違いがよーくわかる。黒子だけではなかった。キレたときの声質、落ち着き度が全く違っていたのだ。アル・パチーノは79歳になってるにもかかわらず、キレるときはキレる!全米トラック協会での演説なども凄い迫力だった。

 個人的にマフィアものの映画は苦手な分野だったのですが、殺人のシーンはそれほど多くない今作はとても見やすかったりしました。むしろ会話劇が中心となり、無駄な会話なんてのがタランティーノっぽい気もするのですが、数々のギャング映画のオマージュも隠されているらしいです。まぁ、スコセッシ流と言ってしまえばそれだけなんですけどね。

 スコセッシ監督はもともとシチリア系イタリア移民の家に生まれ、マフィアの支配する移民社会に育ったために、マフィア映画が多い。アル・パチーノもシチリア系移民の子、デ・ニーロもイタリア系の血を受け継いでいるという共通点。ちなみにラッセル役のジョー・ペシもイタリア系だ。

 ストーリーとしても実在した人物を扱っているし、ジョン・F・ケネディ暗殺や弟のロバート・ケネディについても事実かわからないけどクローズアップしていた。トラック協会の組合と政治家との関わりや、大きな組織票となっていることを描く社会派面もあるのです。ジミー・ホッファは有名人すぎるのに対して、フランクは目立たずに暗殺をもこなす陰の実行犯。ちょっとしたことでキレてしまう、ラテン系の血が騒ぐといった様子や、それに対する地味に状況を判断して権力の構図を見極める能力。もう、一般人が立ち入ることが出来ないほどのマフィアのコミュニティが恐ろしいまでに描かれていました。復讐劇という点では『ギャング・オブ・ニューヨーク』の方が面白かったですけど。

 音楽にも造詣が深いスコセッシ。自身でもジャズやロックのドキュメンタリーを撮っているのですが、この映画では50年代から60年代の音楽が満載。後半の転機となるところで流れていた「スリープ・ウォーク」が心情も表現していてとても良かった。

 ただ、3時間超えやっぱり長い。フランクが1人残ったところからはカットしても差し支えなかった気もする。娘のペギーとの関係を描きたかったのもわかるのですが・・・。『アビゲイター』でもそうだったのですが、途中からお尻が痛くてたまりませんでした。ちなみに途中退席したカップルが1組。

kossy
kossyさんのコメント
2021年4月17日

単なるネタに何をムキになってるんですか?(笑)

kossy
たけとこさんのコメント
2021年4月17日

デニーロとパチーノ全然ちゃうやん!

たけとこ
2020年1月4日

kossy氏🙇お疲れ様です✨

昨日の「ジョーカー」に続き、本日は本作を鑑賞。昨年の遅れを取り戻すかの様に…週末は「楽園」を観に行く予定です…

私もシーラン1人になってからと、娘と確執のくだりからは、もう少し巻きでやって良かった気がします。それ迄のテンポが良かった分ね🎵

NIRVANA
寝落ちマン(次男)さんのコメント
2019年11月27日

ロバート・ダウニー・Jr氏を見るとパチーノ氏がが被ってくる。

寝落ちマン(次男)