「発明の世界に正解なんてない。」エジソンズ・ゲーム ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
発明の世界に正解なんてない。
カンバーバッチさんは、やっぱり頭脳派の役がぴったり。
今回も、エジソンという有名な発明家を見事に演じていました。
ただ、なかなか難しい内容でした…( ̄∀ ̄)
文系の私は、電気のことはチンプンカンプンだったので、なかり理解するのに苦労しました。
後々分かったのですが、トロント映画祭で2017年に公開したのち、一度編集され追加の映像が加わった模様。
素人には理解するのがなかなか難しいと思ったからなのか?
少しわかりやすく編集し直しているみたいですが、それでも難解な映画でした。
まず、この2人が一体何で戦っているのかを理解するのに一苦労。
直流の電力VS交流の電力⁉︎
何となく想像できるけど、一体何がどう違うのか映画を観ただけじゃ分からなかった…!
映画上映の後の専門家の方の詳しい解説があってようやく理解できた内容でした。
やっぱり理系の世界は深すぎる…。
エジソンと、ウェスティングハウスと、テスラ、3人とも目指すべき研究は共通しているのに、その研究方法がみんな違うからなかなか興味深い。
エジソンは、ひたすら努力。
ウェスティングハウスは、アイデアマン。
テスラは、数学的な頭脳。
教科書なんてない、基本的な論理がないからこそ、それぞれが得意な発想や考えから開発を進めていく姿が、とても面白かったです。
ただ、映画の構成がかなりマニアックなので読解力が求められる。
1人の発言が、初めはよく分からないまま進むのですが、後々になってその言葉の意味がつながるという…。
しかも、それがわかる人にしか分からない。
分からない人は、置いてきぼりなまま、話が進んでいくから、ちょっと頭が混乱しました。
例えや説明も、その人の独特な観点から展開されるから、理解するのが難しい。
でも、それらも全て理系の人の頭の中の言葉だと解釈すれば、またそれはそれで面白いのかもせれません…。
豪華キャストなので、もっとファンタジックで、分かりやすいエンタメ作品なのかと思ったけど、意外とマニアックな話だったのがこれまたびっくり。
専門家の方の解説があって初めて理解できる映画でした(^^)
最後に一つメッセージ。
発明家にとって、石や壁に名前が刻まれる事が、偉大なのではない。
自分の残したアイディアが後の時代にも残り続けることこそが、本当の意味での功績だと語っていたテスラ。
確かに、偉大な技術は何年経っても無くなることなく今も、この世に残り続け、そこから名前が伝承されていくのだなと改めて考えさせられました。
なかなか深いメッセージ。
素敵な映画をありがとうございました。