「意外にも泥臭い肉弾戦が多い、女性スパイ主体のアクション映画」アトミック・ブロンド Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
意外にも泥臭い肉弾戦が多い、女性スパイ主体のアクション映画
デビッド・リーチ監督による2017年製作のアメリカ映画。
原題:Atomic Blonde、配給:KADOKAW
製作者でもある主演女優シャーリーズ・セロンが体を張って頑張っている印象。予想と違って銃撃戦よりも、泥臭い肉弾戦が多くて驚かされた。リアリティは大ながら、ヒロイン・アクション映画としては、いかんせん、傷だらけで血まみれで、美しさ華麗さに欠け、自分的には今一つ乗れなかった。CG時代とは言え、階下に強烈に突き飛ばされる等、残酷にやられてしまう相手役のスタントは実に大変そうとは思わされた。
シャーリーズ・セロンの種々の衣装は、相当に素敵で目を奪われた。また、女性スパイ映画ながら男性への色仕掛けは全く無く、美しい女スパイのソフィア・ブテラデを愛するというヒロイン像は新鮮であった。
物語の舞台を東西統一時の東ベルリンとし、大衆デモをストーリーに取り込み、CIAの三重スパイとしての主体的な仕掛けとしたのは、時代に沿ったなかなかの設定と思わされた。
製作シャーリーズ・セロン、ベス・コノ A・J・ディックス、ケリー・マコーミック、エリック・ギッター、ピーター・シュウェリン、製作総指揮ニック・メイヤー、マーク・シャバーグ、ジョー・ノーゼマック、スティーブン・V・スカベリ、イーサン・スミス、デビッド・ギロッド、カート・ジョンスタッド。
原作アントニー・ジョンソン、サム・ハート、脚本カート・ジョンスタッド。
撮影ジョナサン・セラ、美術デビッド・ショイネマン、衣装シンディ・エバンス、編集エリザベット・ロナルズドッティル、音楽タイラー・ベイツ、音楽監修ジョン・フーリアン、スタントコーディネーター、サム・ハーグレイブ
出演はシャーリーズ・セロン(「マッドマックス 怒りのデス・ロード」等)、ジェームズ・マカボイ(「スプリット」等)、エディ・マーサン、ジョン・グッドマン、トビー・ジョーンズ、ジェームズ・フォークナー、ソフィア・ブテラデ(フランス人女性スパイ)、ビル・スカルスガルド、サム・ハーグレイブ、ティル・シュワイガー(時計屋)。