「TOHOシネマズ府中にて観賞」アトミック・ブロンド shallowwhiteさんの映画レビュー(感想・評価)
TOHOシネマズ府中にて観賞
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シャーリーズ・セロンは安定の女戦士振り。説得力のある「美しく、強い」を当たり前のようにこなしており、本当に大したもの。
特に、彼女が大立ち回りを見せる数分間にも及ぶ長回しの格闘シーンは、撮り方を考えただけでも気が遠くなる。
これだけのためにもこの作品にお金を払う価値のある見せ場だ。
デイヴィッド・シュウネマンによるプロダクション・デザインもネオンが妖しく構造も独特で必見。
しかし、幾ら陰謀が渦巻くベルリンが舞台とは言え、特に後半で話が整理されておらず、『裏切りのサーカス』じゃあるまいし、娯楽作として不明瞭な駆け引きを見せられてもなあ、と物語には引き込まれない。
しかも、後から考えると色々おかしい(死闘を繰り広げた相手と繋がっていた?)し、世界最大のスパイ組織のエージェントだったというオチも醒めてしまう。
マカヴォイの胡散臭さもその先に捻りが無いとは。何か勿体ない。
また、「誰が生き残るか」が面白い諜報戦の話において、回想スタイルを取っているのも生存者がハッキリ分かり先が読めてしまう。構成も失敗している。
何より、ソフィア・ブテラとの一騎討ちが無いなんて、作り手は皆が一番見たい物が分かってない…というか、分かっていながら敢えて見せてくれないんだと思う。やだねえ。
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