ゲット・アウトのレビュー・感想・評価
全297件中、1~20件目を表示
リベラルの欺瞞を寓話的に表現
人種差別を題材にしたアメリカ映画は数多いが、本作のインサイトはとりわけ深い。差別は良くないと啓蒙的なメッセージの裏側の嫉妬や妬みをも描くからだ。
白人と黒人の身体能力は確かに違う。バスケットボールのスター選手の多くは黒人だ。社会的地位が白人の方が上のうちは白人たちにも心の余裕があるだろう、しかし社会から差別がなくなれば白人たちは自分たちが黒人よりも劣っているのではと劣等感を抱き始めるだろう。そんな感情を抱くのは典型的な白人至上主義者だけではない、オバマを支持するような中間白人層だって例外ではないのだ。
本作はそんな白人たちが潜在的に抱える「追い落とされるかもしれない恐怖」を描いている。その恐怖が、さらに黒人たちにおぞましい脅威を見せてしまう。アメリカの人種問題に対する根深い病理を見事にえぐり出した作品だ。
笑いと恐怖は紙一重なのだ
お馴染み「ブラムハウス」レーベルから、低予算ながら観る者の深層心理を針でつくような怪作が届いた。手がけたジョーダン・ピールといえば米の人気コメディアン。そんな彼がまさかホラーで監督デビューを果たすなんて誰が想像しただろう。しかし笑いと恐怖には共通のテンポとリズムがあり、その着眼点にも相通じるものがあることを本作を通じて思い知らされた。
会話の中で生じる違和感と居心地の悪さ。これらが徐々に折り重なって、生存本能的に「この場から逃げ出したい」と思わずにいられなくなる心理。そしてやがて明らかとなる、すべての予想を覆すとんでもない顛末。最初の鑑賞ではストーリーに衝撃を受け、二度目の鑑賞では随所に伏線が仕込まれ、登場人物の思いやり溢れるセリフも、実は全く別の意図が働いていたことに大いに驚かされるはず。
歴史を見据え、社会批評の目も持ち、なおかつ娯楽作でもある。ピールの今後の快進撃に期待したい。
カテゴライズするなら新・ブラックムービーの1篇
全員の表情が怖すぎる
最後まで気が抜けない
ホラーxミステリー
ホラーが苦手で不気味だけど、しっかりストーリーがある上、予想外の展開で面白かった。単に主人公とその彼女の家族との対峙だけではなく、物語の外側にあるその友人も絡んでくるのもいいスパイスになってたと思う。
しかし、ミステリーとしてアイデアがとても面白かったと思うが、黒人を差別してるのに、黒人に生まれ変わりたい考えがどうしても矛盾を感じました。黒人の命を何にも思わないからこそ、わざわざ狙って売買しったりするのに、脳をすり替えただけで、自分の愛する人として接すること本当にできるかしら?自分の顔を見て違和感を思わないかしら?自分のお婆ちゃんやおじいちゃんが使用人として扱うのも変でした。
「脳の移植」と「人種差別」、二つのテーマをうまく融合していないと感じました。
予想以上に良かった。
怖さより不気味
タイトルの意味は全部観ると分かります
不気味
アフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、白人の彼女ローズの実家へ招待される。過剰なまでの歓迎を受けたクリスは、ローズの実家に黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚えていた。
その翌日、亡くなったローズの祖父を讃えるパーティに出席したクリスは、参加者がなぜか白人ばかりで気が滅入っていた。
そんな中、黒人の若者を発見したクリスは思わず彼にカメラを向ける。
しかし、フラッシュがたかれたのと同時に若者は鼻から血を流し、態度を急変させて「出て行け!」とクリスに襲いかかってくる(解説より)
あらすじは解説のとおり。
終始違和感が拭えないストーリー展開だが、後半からその種明かしがされていく。
全体的にもホラーというよりは不気味な感じ。
大どんでん返しを期待していたのだが、結末は思ったほど。
ちょっと期待はずれでした。
括りは恋愛映画だがマ王ならドッキリを祈る
前々から気にはなってたブラムハウス製作の映画😐
しかし、ブラムハウスの作品って奇を衒った内容のモノが多いから評価の落差が大きいのも否定出来ないでしょ😅
今でこそブラムハウスはホラー系の御大みたいに思われてるけど裏切る時は知らん顔😑
騙されたお前等が悪いとばかりの駄作もあるしなぁ😶
そんなこんなで観てみました「ゲット・アウト」です✨
Get out、和訳すると「出てけっ!」と強い意味が含まれる言葉ですが、スラングだと「冗談でしょ」みたいな感じにも使われたりするのよね😋
色んな映画の色んなシーンで「Get out!」と叫ぶ場面があるので字幕で追うより生音から現状を想像して適切な脳内和訳をするのは、映画バカの楽しみ方でもあります🤣
さて本作においての「出てけっ!」ですが、手遅れの場所からの本人の心の叫びがタイトルになってるみたいです(ネタバレギリギリ)
まぁ一般家庭では到底無理な施設とかに、流石はフィクション、と若気けてしまいましたし、何となくアナログな部分もあったりで、大丈夫?ちゃんと出来る?、みたいな不安も感じたりと(ネタバレスレスレ)ホラー映画ではよく見られる現実とのギャップもありで、マ王的には週末の深夜に映画館でのデートには最適の作品かなと←恋人のいないマ王の悪意ギュウギュウ
もう一つ、タイトルの和訳には「取り出す」という意味もある😵💫
何を取り出すのかは観たら解ります(ネタバレ寸前)
でも黒人の扱いが向上したのって(一般人扱い)ホント最近の話だからね🥲
今でも根強く残るアメリカの人種差別問題を題材にした本作は観る人間にとっては「Get out!」(嘘でしょ?)と言いたくなる内容だが、ほんの半世紀前まで黒人やヒスパニック、アジア系には人権なんて与える気が無かったのが白人だからね🙃
そもそも白人は根拠の無い「優生学」に基づいて差別を続けてたって話だから、差別の根っこなんて浅いもんなのよ😜
でもね、人間なんて教育次第で右にも左にもなっちゃうから怖い話なんだよね、実際は😱
マ王は差別が嫌い⤴️
そういう高圧的な性格では無いので寧ろ軽蔑の対象でもあります😤
だけどもマ王、性癖系がサディストなので夜は厳しめの言葉を耳元で囁くかも❤️←これぞ正に「Get out」(冗談だろ)と言われそう
映画館での鑑賞オススメ度★★★☆☆
ブラムハウスの実験的映画度★★★★★
フィクションでも嫌な恋愛度★★★★★
ホラーというよりSF気味なサスペンション
全297件中、1~20件目を表示










