「素敵な雰囲気。だけど最後の30分が残念」ビブリア古書堂の事件手帖 にこさんの映画レビュー(感想・評価)
素敵な雰囲気。だけど最後の30分が残念
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黒木華さんとビブリア古書堂の柔らかで落ち着いた雰囲気がとてもマッチしていて、映画の現在と過去が交差するロマンチックな構成も相まって素敵な空気感でした。
序盤の導入的なミステリは、端的に「この映画は古書を手にしてきた人をめぐる物語だよ!」と伝える内容で分かりやすかったです。
主軸となる"晩年"のミステリは、明らかな犯人がすぐ登場し、犯人だと分かる行動をするのに登場人物はそれに気付かず、終盤は犯人に襲われる場面ではなぜか人のいない方に逃げ、なぜか安全な車から降り……とよく分からない展開に。ここは警察が存在しない世界観なんでしょうか。
それもこれも最後に栞子が大輔を助けるために大事な本を海に投げ捨てる展開にしたかったってことかもしれませんが(それ以外に展開の意図が分からない)、やりたいラストに持っていくための無理のあるストーリー展開ってとても萎えます。
あと個人的には、「大事な人を守るためなら大事なもの(他人には理解されにくいけどその人にはかけがえのないもの)を捨てるべき」みたいなのは苦手です。
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