「お馬さんは人を見抜きます」世界にひとつの金メダル odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
お馬さんは人を見抜きます
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主演・脚本のギョーム・カネさんは自身も馬術の競技経験があり伝説の馬術の金メダリスト、ピエール・デュランの挫折と栄光の綾なすドラマ性に惹かれて映画化したとのこと。
どこまで史実かは定かではありませんが映画ではピエール・デュランという人物は甘やかされて育ったボンボン気質、ロス五輪で落馬の屈辱、もう馬術は止めたと落ち込む日々。どうも軟弱過ぎて感情移入に至りません。
厩務員のラファエルに2分と厩舎にいたことがないのでは愛馬の信頼は得られないと喝破されるお粗末さ。父にも妻にもたしなめられ、悔い改めて精進して見事ソウル五輪で金メダル、めでたし、めでたしというお話なのですが、乗り手よりお馬さんの方が立派に思えてしまいます・・。
原題が名馬の名前(Jappeloup)なのは主役はお馬さんと皮肉っているようで笑えます。
(ここから脱線)
日本人としては馬術で五輪というと硫黄島で戦死したバロン西が思い浮かびます、1932年(昭和7年)第10回ロサンゼルス大会で、西竹一選手が愛馬ウラヌス号とともに障害馬術個人で金メダルを獲得しています。人間を描くなら西さんの方が余程数奇な運命に思えます。
先の東京五輪で跳ばなかった馬を殴ったとしてドイツチームのコーチが出場資格を剥奪された事件がありましたね、近代五種の馬術では乗る馬は選べないルールだそうですが腹いせはいけませんね。以前、北海道で体験乗馬しましたが道の草を食べてばかりで言うことを聞いてくれませんでした、やはり、お馬さんは乗り手を見抜くのですね・・。
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