赤毛のアンのレビュー・感想・評価
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小さなお友達への入門編
原作のイメージは人それぞれなので、「原作とイメージが違う。」なんて野暮なことは言いませんが
「せっかく原作の形で完成しているものを、わざわざ映画化するのだから、映画にしか出来ない表現で新たな魅力を伝えてほしい。」とは思っています。
『赤毛のアン』映画化と聞いて驚いたのは、1986年版の完成度が高かったので「今後、映画化は無いな。」と勝手にタカをくくっていたからでした。
とは言え、30年前の映像は、今の人達には古臭く映るでしょうし、そろそろ今の感覚に会った『赤毛のアン』を撮り直すってことなのかなぁ。
しかし!“原作者の孫娘が製作総指揮”だと知り、俄然鼻息が荒くなりました。
これは、モンゴメリーの真意に沿った完全版が出来あがるに違いない!( ̄^ ̄)=3
張り切って観た率直な印象は“完全版”ならぬ“改訂版”でした。
とくにラストのエピソードが(^_^;)
まあ、孫娘さんがこれで良いなら、良いのですが。
序盤からコミカル演出のNewマシュー像には驚かされましたが、キュートな面が増量されたと思えば、これはこれで魅力的な人物でした。
皆さん素晴らしい役者さんなので、心の機微は充分に伝わり感動できますが、全体的にライトテイストな印象でした。(←現代風?)
息を呑むほど美しいプリンスエドワード島の景色は素晴らしかったですが、後半はCG感が強く…確かに今の映像になっていました。
これって、もしかしてTVシリーズの総集編なの?と思うような繋ぎが数カ所あって、とても気になりましたが
そもそも尺も89分と短いですし、今回の映画のコンセプト自体が“総集編”なのかもしれませんね。
本屋の本に例えると
・原作の和訳の『赤毛のアン』
・子供向けに短く纏めた「少年少女名作全集」系の『赤毛のアン』
・近所の本屋のくるくる回る棚に入っているミニサイズ絵本の『赤毛のアン』
本作は言うなればミニサイズ絵本の『赤毛のアン』で、『赤毛のアン』を知らない小さいお友達に、この魅力的な少女に出会ってもらう入門編の映画なのかもしれません。
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