「芸人さんの頑張り具合が伝わってこない。大事なところでは?」火花 こぽんさんの映画レビュー(感想・評価)
芸人さんの頑張り具合が伝わってこない。大事なところでは?
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この作品は漫才を楽しむものではないとはいうものの、もう少し漫才を頑張ってるところ見せたほうが良かったと思う。スパークスが解散することになったとき喪失感を感じないのは、感情移入できていないから。
俳優さんが漫才に力入れてるなって、垣間見られるところが欲しかったなあ。
売れない芸人という設定だけど、少しはテレビに出ていた。テレビに出る弟子に対する神谷さんの複雑な心情みたいなのは描かれてたけど、徳永がテレビに出られるようになっていくところは、視聴者が期待感を募らせ、感情移入できるところなのに、そういうところが描かれていない。漫才を知らない人に撮らせたくなかったと監督はいっているけど、東京で闘ってる若手芸人の姿を板尾監督はどれだけ肌感覚で知っていたんだろうかと思う。テレビに出るようになり徳永がやりたい漫才ができなくなっていく、そこの葛藤も描いて欲しかった。売れそうになるところも、落ち目になっていくところも描かれていないから、突然、相方に漫才辞めると言われても、残念な感じがしない。喪失感を感じたいところだった。
スパークス最後の漫才と神谷さんの最後の方の語りだけが力が入っているみたいな造り。さすがに菅田さん、柄谷さんの演技力で、これら二つのシーンはいい感じだった。
幽霊風俗のシーンとか、巨乳で馬に乗るシーンとか入れるくらいなら、視聴者目線でもっと感情移入できる造りにして欲しかった。
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