否定と肯定のレビュー・感想・評価
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良かったけど少し残念
前半猛攻を受け、途中から逆転、この勢いが強すぎ、判決前の不安が不安でなくなっています。少し残念でしたけど、鑑賞に値する作品です。
思ったより何かが足りない
思ったより単純な方法論の映画だったが、アービング役のティモシー・スポールがほんとにムカつく人種差別オヤジを演じていて素晴らしい。それに比べると主人公の魅力が弱い。同じ題材でもイーストウッドとかが撮ったらもっとスンバラしいものになっていたろうな、と思った。
現実
1994年、イギリスの歴史家デビッド・アービングが主張する「ホロコースト否定論」を看過することができないユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタットは、自著の中でアービングの説を真っ向から否定。アービングは名誉毀損で彼女を提訴するという行動に出る。訴えられた側に立証責任があるイギリスの司法制度において、リップシュタットは「ホロコースト否定論」を崩す必要があった。そんな彼女のために組織されたイギリス人大弁護団によるアウシュビッツの現地調査など、歴史の真実の追求が始まり、2000年1月、多くのマスコミの注目が集まる中、王立裁判所で歴史的裁判が開廷した。
法廷闘争ではデボラは沈黙を貫き勝利する。
地球は丸い
著書でホロコースト否定論者の説を否定し、名誉毀損で訴えられたユダヤ系アメリカ人歴史学者がイギリス法廷で争う事実に基づく法廷劇。
売名か金か信念かはわからないが歪曲した解釈で記憶や記録を否定しホロコーストはなかったとする原告。
イギリスで訴訟を起こしたのも被告側に立証責任があるからだという。
弁護士を使わず自ら裁判に臨む原告に対し大弁護団を擁する被告人も法廷での証言を希望するが、クレバー且つ人道的で原告の手法を逆手にとった戦法の弁護団により沈黙されられ、不信感と危機感が高まっていく展開に。
非常にわかりやすいストーリーと争点で、釣り銭間違いの件や弁護士への裁判官の最後の問いは絶妙。
マジメで重苦しい筈の話だけどガチガチな感じはしないし、記者会見からエピローグの流れも軽妙で面白かった。
言論の自由とは
ホロコーストの有無についての裁判での戦い。最後には言論の自由についてが論点になりました。
英国の裁判制度について、
サラッとネットで読んでから鑑賞しました。
難しそうな内容ですが、
とてもわかりやすかったです。
自分が「なんで!?」と思うと、
主人公のデボラが「なんで!?」と聞いてくれる親切な映画。
俳優目当てで行ったのに、
内容に夢中になりました。
観て良かった!
ウェルメイド映画の総天然色の見本
法廷サスペンスものとして本当に良くできている。
弁論で相手をねじ伏せる快感。
結末を知ってるのにちゃんと判決の行方にヤキモキさせられる終盤の展開(実は終盤の冒頭が一番サスペンスフル)。
依頼人と弁護士のチーム感。
法廷ものに必要な要素は、きっちり用意されている。
映画に必要なのは登場人物が成長すること。
中盤、主人公の人生感をさらっと描いた上で、終盤、おそらく主人公の人生でもっとも晴れやかな場面で、主人公の成長が描かれる。こういうシーンを見ると、映画好きで良かったと思う。
脇の美人弁護士スタッフにおいても、人生が進展したと思わせるシーンがあった。とにかくサービス満点。
エンターテインメント作品でありながら、結末を見た後は、扱われた歴史上の事件の重みを心にちゃんと根付かせる。
とにかく見に行って。絶対損しないから。
法廷速記者
本(原作)には、イギリスの裁判では法廷速記者がいて、発話内容をディスプレイに文字表示している、とありました。この法廷の様子が、どう映像化されているか、楽しみです。(まだ見ていないので☆3つですが、法廷速記者が出ていたら☆4つ、映画を見て☆5つになるでしょう。本は読み終えていて☆5つです)
<以上、見る前。以下、見た後>木下是雄著『理科系の作文技術』で「事実と意見の区別」が強調されているのを思い出し、この認識を新たにすることになりました。映画は、映像(イギリスの法廷のリアルさ)と言葉(事実と論理)と沈黙(意見を言えない主人公)がかみあって、今までにない新しい映画、という思いです。もう一回見ます。結果☆5つ、です。
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