「時間と金の無駄」きみの鳥はうたえる 雁羞さんの映画レビュー(感想・評価)
時間と金の無駄
クリックして本文を読む
学生でもないのに自堕落で無軌道な生活を送る男女。何の魅力も感じられない「僕」になぜ「佐知子」が安易に身体を許すのかも理解不能だし、芸達者の染谷将太を起用しながら生気に乏しい「静雄」はもったいない。佐知子は店長との関係清算を機に書店を辞めた後も一人暮らしをしている様で、コンビニでのおごりなど金回りが良いのも不思議。周囲の年長者たちも一人として人生が充実しておらず、鬱勃とした自嘲が三人の刹那的な生活を助長する。登場人物の誰にも共感できず、敢えて原作から変えて函館に写した舞台もまったく魅力的に見えない。感性が近い人だけを対象とした内輪受け狙いか。
コメントする