嘘八百のレビュー・感想・評価
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あれもこれもニセモノだが作品はホンモノ
あまり興味のなかった作品だったけど、続編が作られるほどならもしかしてと思い観ることにした。これが予想に反してなかなかヒットだった。
メインのストーリーは結構知的で洒落っ気もあり粋だったし、その他の部分では良い話もあったし、笑えて面白かった。
予算が少なく撮影期間も短かったらしい本作。確かにクオリティは高くないけど、気合い入れなきゃいけないポイントはちゃんとおさえていたと思う。
それはどこかというと、ラストの大一番ではなく、佐々木蔵之介演じる野田佐輔が茶器を造る場面だ。
則夫とともに利休探求をし、目覚め、茶器造りに打ち込んでいく姿は、青春映画さながらの熱さをもったイイ場面だったではないか。思わず「頑張れ」と声をかけたくなるほどに。
それは利休の茶器であると同時に佐輔の最高傑作を生み出そうとする姿でもあるのだから。
佐々木蔵之介さんはあまり好きではないんだけど、この人は本当にイイ顔するんだよね。大事なポイントになる役をこの人が演じていると作品が締まるよね。今回はダブル主演の片割れだったけどさ。
どちらかといえばメイン主演の中井貴一さんも良かったよね。笑わせ担当の役だったけどね。
目利きが大事な骨董屋でありながら占いを信じているところとか笑えるよね。
それに、すき焼きの食べっぷりなんかのコミカルな演技は絶妙でもありました。
本作がバディ物と言っていいかわからないけど、大体は凸凹コンビだったり、性格が全く異なっていたりするものだけど、則夫と佐輔は二人とも、誠実さもあるマヌケな小悪党で、ニセモノの父親っていう似た者同士だったよね。それが妙な一体感を生んでいて良かったようにも思う。味わい深い良作でした。
贋物から出た本物
骨董や陶芸の事は全く以てちんぷんかんぷん。『博士ちゃん』でよくやる目利きクイズで出題されても、価値ある本物か出来のいい贋物か当てられぬ自信がある。
敷居が高い芸術作品だったら私なんぞ門前払いだが、コン・ムービー的な面白味と浪花風味のユーモアと和の味わいで軽快なエンタメになっている。
詐欺師紛いの古物商・小池。
カーラジオからの“西に吉あり”を信じて大阪・堺の下町を走っていると、何やら美味しそうな蔵を見つける。
その蔵の持ち主は蔵之介…じゃなくて、野田という男。蔵の中の物は亡父が集め遺したもので、本人は無頓着。
そこでかの千利休が死の直前に作ったという幻の茶器を見つける。
騙して百万円の安値で手に入れ、ウハウハ。これを出すべき所に出せば…と考えただけで有頂天。
その時カーラジオから“落とし穴に注意”。まさにその通り、茶器は見事な贋作であった…!
野田は腕のいい陶芸家。筆跡・箱・和紙に精通している悪友三人と組んで、まんまと小池から百万円をせしめた。
騙そうとしたが、逆に騙されて…。
でも、この騙し騙されはまだまだ序の口。一世一代の大博打はこれから。
事の真相を知って小池は野田に詰め寄るが、野田は屋敷住まいどころか安アパート住まい。
いつの間にか小池の娘・いまりと野田の不細工なヲタク息子・誠治が恋仲に。(尚この二人、後々クセ者)
野田の妻も囲んで皆ですき焼きを食べている。何とも現状意味不明のシュールな光景。
何故か以来つるむようになった小池と野田。二人には共通点と意外な繋がりが。
小池が落ちぶれたのは、大御所鑑定士・棚橋と古物商店主・樋渡に騙され、大金を損失。
野田も落ちぶれたのは、棚橋と樋渡に利用され…。
奇遇にも同じ二人にしてやられた苦く痛い過去。さらに、その時小池が掴まされた贋物は野田が造ったもの…!
もうここまで来ると奇遇ではなく、何かの因果。
その過去や直近の騙し騙されはこの際いい。それぞれに訳ありなのだから。
今の落ちぶれ、うだつの上がらない身。このままでいいのか…?
自分たちを騙した奴を、今度は自分たちが騙す。
“餌”はズバリ、千利休の幻の茶器。
その本物のような贋物を造り、掴ませて大金をせしめる。
まさに、アレ。やられたらやり返す!
それは同時に、二人の人生再起でもあった…!
本物のような贋物を造る。
結局は偽物じゃん…と思ってしまうが、偽物は偽物でも本物の思いがある。
例えば映画だってそうだ。極端に言えば、嘘の物語。しかし私たちは、その嘘物語にワクワクし、感動する。作り手の“本物”の思いがあるからだ。
私たちは嘘物語の中に、世界を見る。
贋物茶器造りは、椀の中に大海原を見る。
千利休がそこに馳せた思いを込めて。見出だして。
野田が贋物茶器造りを通じて、失いかけていた陶芸への真摯な向き合いを取り戻していく様は熱い。
その姿は贋物などではない。本物だ。
茶器造りの行程も興味惹かれる。
良質の土を探し、何度も何度もこね、何度も何度も造り直し…。
遂に満足いくものが出来上がっても、それで飲み食いし、使い古された感まで造る。
そうしてようやく…。
オークションを開く。仕込みの家族や仲間、本物を強調付ける為学芸員や文化庁の者も招き、ターゲットも現れ、“決戦”の時…!
中井貴一と佐々木蔵之介の絶妙なコンビネーション。
さすが名優で芸達者な二人。掛け合い、やり取りはクスリ笑い。中年男同士の友情もしみじみと。
周りも味がある。木○○○か、坂田利夫、宇野祥平の悪友トリオ、芸人畑から友近、ドランク塚地、ベテランの近藤正臣まで、快演。
しかし印象残すのは、若い二人の森川葵と前野朋哉。茶を濁すようなのほほんLOVEやってると思ったら、最後の最後に…! 森川の可愛さと前の冴えなさに騙されてはいけません!
さすがは大御所鑑定士。こちらや周りがどんなに煽っても、贋物と見抜く。
リベンジは失敗。かと思ったら…!
贋物と嘘を付いて皆を帰させてから、意気揚々と一人占め。
かかった!
しかも、一億円(と八百万円)で落札。
このオークション・シーンが滑稽。贋物に最もらしい価値の事を言い、周りは感慨深く同調。
全て“嘘”なのに。そう、本作のタイトルは、“嘘八百”!
大御所鑑定士なのに簡単に騙されるのが拍子抜け。そういう人に限って目先のものに目が眩むと言ってはいたが…。
急にドタバタ劇になったオチ。結婚式と突如の乱入者の茶番、若い二人にしてやられ…。
騙して手に入れたものは懐に収まらない…って風刺かな。
難点はあったが、この軽快な騙し騙され劇は気楽に楽しめる。激熱作『百円の恋』の監督&脚本コンビの新たな手腕。
結局一攫千金は得られなかったけど、得たものもあった。
己の分野への情熱と人生の再起。そして、バディ。
詐欺師紛いの古物商と贋物陶芸家。
なるほど、シリーズ化されるわけだ。
本物とは!
2018年公開当時1度見た時はあまり面白さがわからなかったのですが、数年経った今、楽しめました。
当時はきっと贋物という題材にとらわれすぎていた様に思います。
ですが、贋物は贋物であっても、相手を納得させる腕前と話術は本物という、生きていくには必要な要素がわかってきたからなのかもしれません。
最後のシーンの娘や息子の行動はあまり良いとは思いませんでしたが、それもその親の子ということで、全体的に騙し騙されながらもなんだかんだ仲良しでした。
いつのまにかずっと人の家のコタツに居座っていたり、友近さんとの若かりし家族エピソードもほんわかしました。
いつも美味しそうに食べているシーンがあり、良かったです。
中井貴一さんと佐々木蔵之介さんの掛け合いがちょうど良い具合に支え合っています。
坂田利夫さん、塚地さんも、良い味でした。
歴史のケツを追っかけるんじゃない。
自分で歴史を作るんだょ。
自分の持ってるもの全て注ぎ込んで、
本物よりもすごい贋物作ってやれ。
贋物ではなくとも、いまの自分にも響く前向きなセリフです。
次も早く見たいです。楽しみです!
子供たちの話は不要のような…
せっかく中井貴一と佐々木蔵之介というキャストを揃えたのに、もったいない。
結末まではそのくらいに思っていたのだが、結婚式からラストまでは完全に不要だった。
騙す計画を立てた大人たちは真剣に取り組み、コメディとして楽しく観ていた。それと比べたら子供たち2人は良いとこどりをしているだけ。
子供たちの話を削ってストーリーをもっと練ればよかったのに、残念。
みんな演技が上手
タイトル通りインチキな話、贋物の利休がらみの茶碗を簡単に作っちゃいます一応大変そうでしたが、(朝ドラのスカーレットの穴窯焼きの方が百倍大変そうでした)何億円というブツを科学鑑定もしないで保険も掛けずに購入するとか(科学的鑑定をすれば贋物だと即バレすると思う)でもそんな有り得ない話を最後までドキドキしながら観ちゃったのは出演二人は勿論、脇役の人達の熱演だった。それぞれが個性を存分に発揮しながら決してわざとらしくならず上手くこなしていたと思います。個人的にはラストの息子、娘の金持ち逃げのラストは要らなかったと思う。どんでん返しが欲しかったのか?エンディングがとってつけたようになってしまい残念
中井貴一の古物商
腕が立つのに、落ちぶれた陶芸家。市井にひそんでいる書道や、紙作り、箱作りの名人たち。彼らを束ねるは、真贋の鑑定力もあり、弁も立つ骨董屋。とある一件でチームを組むことになった彼らが有名鑑定人を罠にかける。
一つの贋物の茶碗を作るのにかける手間と情熱を丁寧に見せる。
同じ穴のムジナ
歴とした詐欺なんだが同じ穴のムジナ同士だから罪悪感は薄い、にもかかわらず大金が入ってハッピーエンドの顛末を避けたのは同様のプロットの「モネゲーム」があったからか、ありがちな犯罪美化の批判とか古物業界への配慮なのだろうか製作陣の迷いが惜しい。同様の迷いはキャストにも、喜劇人を集めて、「笑って許して」と言わんばかり、これはフィクションですよと念押しが過ぎて騙し合いのサスペンス感が損なわれる。要はどちらを求めるかだが正月映画なので笑いに寄せたのだろう、プロットは上出来だが刺身を砂糖醤油で食べたような、妙な食感だった。
だまくらかして一攫千金や!
"嘘八百" シリーズ第1作。
レンタルDVDで鑑賞。
※注:本レビューは全文関西弁でお送り致します(笑)。
冒頭の「ありがとう浜村淳です」風のラジオからテンション爆上がりでんがな。関西人やったら琴線に触れてけぇへんわけがありまへん。浜村淳、ホンマ好きやわぁ…♪
キャスティングからして、面白さが保証されているも同然でしたなぁ…。中井貴一と佐々木蔵之介、演技達者なコンビやからこその安心感がありました。さらには、関西出身俳優勢のキャラ爆発な存在感が心底堪りませんでした。坂田利夫師匠、芦屋小雁師匠の偉大さを改めて痛感しましたわ…(笑)。
まんまと騙してくれたヤツらに仕返しするため、偽物づくりのプロたちの技が炸裂。痛快ながらも、鑑定会での小池(中井貴一)の巧みな話術の中に秘められた評価、棚橋(近藤正臣)の目利きを持ってしても素晴らしいと言わしめた贋物の茶碗づくりを通して、燻っていた陶芸家・野田(佐々木蔵之介)が本物になっていく様に見事泣かされたで…
※鑑賞記録
2020/01/25:地上波初放送
気楽に観られる
疲れて帰宅して何も考えたくない時に気楽に観られる作品でした。なんやかんや、中井貴一と佐々木蔵之介が最後に全部持っていかれるのが良かったです。あと、友近が良かった。
軽快
面白かった。
クライムコメディとでも言えばいいのだろうか?大物古美術商相手に詐欺を働く話。
報酬は1億800万!
良く出来た脚本だった。
巧妙(?)な復讐劇でもあるし、歴史探求ミステリーみたいな側面もあり楽しい。
かるく日本文化の流出にも触れてたりする。
ただの土くれが名品になっていく過程も興味深く…高温に熱せられた窯から取り出した茶器は、自身が発光してるかのごとく眩く輝いてた。
ダメ親父どもも、程良くダメで。
一芸に秀でてるが、運に恵まれなかったのか、使い所を間違っていたのか、凄技の持ち主達だった。その掛け合いも軽妙で面白い。
おっさん達だからこそ、説得力が付加される台詞の妙とでも言おうか…登場人物達が薄っぺらくなかったように思えた。
終幕に至るエピソードが蛇足に思うも、大団円を印象づけるには致し方ないとも思える。
しっかりとした背骨を感じるのは、やはり主役2人の功績だと思える。
中井さんが時折発する低音の台詞に、グッと引き寄せられ、佐々木さんの直向きなの眼差しに更に引き寄せられる。
それだけではなく、利休への洞察や、古美術商という閉ざされた世界への興味や、色々な楽しみ方が出来る作品。
人物達と共に怒って、笑えて、最後にはほっこり出来る良い映画だった。
【黑電影】噓八百。
往西會有好運。
古董真是一門深奧難懂的學科,買賣古董的箇中滋味更讓外人難以窺見,尤其器物本身沒有所謂公定價,具有歷史年份的物件可能恰巧是這個人的心頭好、卻是另一個人的雞肋草蓆,雖說買到自己喜歡的東西最重要,偏偏堆高追高也免不了,何況夢幻逸品往往多年只出現那麼一次。
我以為古董跟3C商品其實有個類似的概念,早買早享受、不買不吃虧,但在古董商小池眼裡可不是那麼一回事,極低買超高賣、讓對方掉以輕心才是生存的不二法門。
從事古董買賣二十年了,小池見過的古物器皿不勝枚舉,自認也有點鑑賞功力的的他很少吃虧,卻曾在多年前被同行狠狠大砍一筆,這筆帳他一直記著,卻苦無扳回一城的機會;古董最大的問題在於價格隨心所欲,如何在市場裡賣出符合顧客內心及身分地位的價值,著實是一門大學問,他吃過虧就懂了,雖然是汲汲營營的商人,可這麼多年來,他始終在期待能挖掘到不世出的珍稀。
野田一眼就看出這個古董商在打什麼算盤,用真物包裹假貨向來都是成功撈錢的方式,人很糊塗,鬼迷心竅時什麼都會買單,何況自己背後有一群同心協力造假做舊的團隊。
但,我真的喜歡茶碗。
日本茶碗對我來說有一種難以形容的魅力,我曉得知名產地的茶碗價格並不親民,多數現代日本人也不太在日常生活中使用茶碗,隨著時間累積,茶碗的藝術性早就高過實用性,不想當初豐臣秀吉題字的「天下一」的喜左衛門井戶茶碗,對不少人來說可能覺得醜得出奇,如今卻有至尊國寶的地位,真正的茶碗美就美在沒有一個是一樣的,手工製作的魅力在此,更是日本工藝與歷史發展的縮影。
茶碗,也就成為「噓八百」(嘘八百)當中最強悍的武器。
野田和小池有共同的敵人,古董商樋渡和古董大師棚橋聯手掌握這個市場的走向,只要有大師開出的鑑定報告書,黑的可以變成白的、假的也能是真的,操控價格的人往往握有最大權力,內行人即使知情也改變不了現實,唯一的辦法就是讓大師甘拜下風!
只是,要讓大師拜服豈有那麼容易?
野田本來對自己擁有的茶碗製作工藝不抱期待了,反正就是大商家旗下的影子武者而已,沒有出頭天的機會,與其糟蹋了被肯定過的技藝,不如拿來賺點小錢,騙騙外行人還可以,但要瞞過鑑定大師?這是個從未想過的念頭,沒想到翻身的機會竟在認識小池以後逐漸浮出水面。
「噓八百」雖然跟武正晴導演過去拍攝的運動題材並不相同,導演本人也承認他對古董其實一竅不通,可是撇開熱血電影的激烈肢體衝撞,這部電影依然是導演慣有風格,衰尾的小人物加上從沒降臨過的好運以及沒啥希望的前途,面對無法扳倒的巨人高牆,除了奮力一搏還有什麼可能?
藝術的生命是永久的,就像,拼搏到底的精神一樣。
就像,聽廣播往西邊走的指引那般,沒有走過去,誰曉得大海之原長什麼模樣?
我覺得很有意思,「噓八百」的勵志與樂觀,雖然在金馬奇幻眾多稀奇古怪電影裡,以真實背景鋪陳的現實人生顯得並不突出,日本電影該有的慢條斯理倒真逐漸醞釀出古董世界的美好,浸淫其中的人會很有感觸、好奇的人會更想接近,而過去喜愛肢體衝撞的武正晴導演拍的電影的傢伙,別掉以輕心吶。
有人覺得塚地武雅飾演的田中真是畫龍點睛的嗎?(笑)
結局全員アンハッピー
正月初笑いという宣伝を信じて観に行ったが、全然違った。
無邪気に笑えるという話とは程遠いが、ダメな奴らが一念発起して復讐する!までなら、まぁ良かった。その後に、妙なオチをつけたのが、とにかくダメ。
2人を結婚させる気のない親にもウンザリしたし、飛行機で大金を持ち出せないことすらわからないバカな子どもたちにもウンザリした。結局、その金の出所を調べられ、犯罪が露呈するのだろう。バカな子どもたちのせいで、親たちの復讐も成就できずという暗澹たる未来しか想像させないエンド。
どのあたりで笑ったら良かったのか。
実際、劇場でも笑い転げているような客は誰もいなかった。
芸人たちの演技も鼻につくし、無名の役者を使った方がまだ作品が引き締まったのでは。
今年最初の映画に選んでしまい、後悔した。
1.5点は中井貴一と佐々木竜之介の演技分。
可もなく不可もなく ー コメディとしては弱い
中井貴一さん&佐々木蔵之介さんという、豪華な主演陣。
助演陣も達者な人が揃っているので、それだけで及第点ではあります。
でも、それ以上の面白さは特に感じられませんでした。
「負け犬たちのOnce Again」系ではあるのですが、いかんせん負けっぷりがやや弱い。
結果的には「勝ち組」たちにひと泡ふかせることはできるわけですが、きっちり負けていないだけに、カタルシスがあまりないのです。
子供達側の要素(ジオラマが好き&ピンクイルカを見たい)が、あとの展開にまったく活きていないのが不満でした。
でもって、そのあとに起こるもう一波乱が、完全に蛇足。
さらにエンドロールで「しょうもないオチ」が明らかになるわけですが、別に面白くもなんともないし、「なんじゃそりゃ…」と拍子抜けするだけなのです。
利休の思い云々も、結局は説明セリフだけで終わってしまい、映画的な面白みには欠けます。
初笑いを求めて観に行った人には、肩透かしだったのでは?
嘘だらけの中での本当のこと。
それを味わう作品なのかなぁ、と。
武正晴×足立紳。あの"百円の恋"以来のこのタッグ、邦画好きなら観に行くしかないでしょう!
アウトレイジの"全員悪人"ならぬ、"登場人物、全員嘘つき"。
陶器のごとく、嘘の重ね塗りでストーリーがドタバタと構成されていきます。
そんな中でも古物商の目利き(魂がこもってないのくだり)や陶芸家としての技量、エンドロール後の最後のワンカットのいまりの笑顔など、ひとの本質に関する部分については嘘がなかったのは救いだなぁ、人情味あふれてるなぁ、と思いました。
正直言うとストーリーのパンチはそんなに強くはないです。ただ、ひとの人情味を味わうにはステキな良い作品だと思います。
天国から地獄に落とされた。
「嘘八百」鑑賞。
*概要*
「幻の利休の茶器」をめぐって繰り広げられる騙し合いを軽妙に描いたコメディドラマ。
*主演*
中井貴一
佐々木蔵之介
*感想*
カミングアウトします。実は僕、「なんでも鑑定団」が好きなんです。でも、骨董に詳しいのか詳しくないのかと聞かれたらあまり詳しくないです。でも、何故か毎週見てしまうんですよね~なので、今回「なんでも鑑定団」のような要素がある映画が公開されると知り、キングスマンを観た翌日に鑑賞しました。
最初は話が発展するのがとても遅くて、物語進行が遅くて眠くて眠くて仕方がなかったw セリフのほとんどが大阪弁なので時折セリフが聞き取れない部分はありましたが、最初は所々笑い所があって、面白かったです。陶器を作る佐々木蔵之介がカッコ良かったな!(^^)
ニセモノの茶碗が完成して、作り上げて棚橋を上手く騙せたのは良かったけど、その後が良くなかった。。
最後のドタバタ劇、正直いらない!このドタバタ劇は「どんでん返し」にもっていきたかったのかもしれないけど、描き方が雑で一瞬何が起こってるのかわからず、バカップルに逃げられたり、誰も得しないし、幻滅した。。(^^;
まるで、天国から地獄に落とされたような感じ。最後のドタバタ劇がなければスッキリした!
とてもとても惜しい作品でした…。。
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